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シリア:命がけの支援物資輸送

2013年4月19日


© UNICEF/Syria/2013/Morooka
ホムスの小学校の届いた「箱の中の学校」と呼ばれる学用品。

ユニセフとパートナー団体は、戦闘で厳しい状況にいるシリア北部アレッポと、最も戦闘の影響を受けている地域の一つ、ホムス近くのタルビサへ緊急支援物資を届けました。
届けられた支援物資の中身は、89の医療キット、2000の家族用衛生キット、タオル1000枚、石けん48箱、夏服や学用品などです。タルビサへは、「箱の中の学校」160セット、シャンプー900本、緊急医療物資、食料、1000の家庭用衛生キット、500の新生児キットをトラック9台で輸送し、5万5000人に支援物資が届けられました。
ユニセフのホムス現地事務所のミュゼ所長は、「トラックが走ってくるのを見たときの子どもたちの笑顔、特に、学用品などの教育物資を初めて見たときの喜びようは、決して忘れることはできません。また、子どもたち用の医薬品を見たときのお母さんたちの喜びようも忘れることはできません。」と話します。
シリア国内、特に戦闘の影響が激しい地域の生活環境は悪くなる一方です。暴力や破壊の度合いは激しさを増しています。多くの病院、学校、家が破壊され、400万人以上の人々が住む場所を追われました。その半数は子どもたちです。
ユニセフはパートナー団体と共に、シリアの子どもたちと、近隣国へ避難した60万人の子どもたちへの支援を続けていきます。

公益財団法人 日本ユニセフ協会