メニューをスキップ
財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ネパール洪水被害:ユニセフ 緊急支援開始

【2006年8月29日 カトマンズ発】

© UNICEF Nepal/Shrestha

ネパール西部を襲った洪水被害の被災者に対し、ユニセフは緊急支援物資の提供を開始しました。

ユニセフの緊急支援活動の現地協力団体によれば、バンケ郡では5,800世帯が被災。隣接するバルディア郡でも5,000世帯が被災したとみられています。

また、バンケ郡では家屋の3割が、バルディア郡でも1,030軒の家屋が倒壊したと伝えられています。被災地では、人々は高台の国道沿いに避難。6つの小学校も避難所として使われています。

坂井スオミ ユニセフ・ネパール代表は、「まず何よりも、被災者に寒さなどから身を守るための避難所(シェルター)や、安全な飲料水を提供することが必要です。今回、洪水の被害に遭った地域は、ネパールの中でも最も貧しい地域であり、また、過去10年に渡る内戦や近年の旱魃によって、人々の生活が既に大きな打撃を受けていた地域なのです」と伝えてきています。

また坂井代表は「ネパールでは、下痢性疾患が、普段から一日平均45人の子どもの命を奪っています。ですから、被災者に安全な飲料水を提供することが本当に重要なのです」と訴えます。

© UNICEF Nepal/Shrestha

ユニセフは、これまでに、水と衛生の専門家等を被災地に派遣。ネパール政府や他の国連機関、現地救援団体などと協力し、被災地の状況の把握を進め、支援活動を展開しています。

坂井代表は「もし雨が止み始めれば、現在被災地を覆っている水も1週間程で引く可能性はあります。でも、もしこのまま降り続けば、被災地の状況の悪化は避けられません。」

ユニセフは、今回の洪水被害が報告される以前から、現在洪水被害を受けている地域にある、ネパールガンジーの事務所に、各種の緊急支援物資を備蓄していました。ユニセフは、今回の災害発生を受け、この備蓄物資を活用。これまでに防水シート60枚、毛布375枚、浄水剤35ケース分、経口補水塩4,000パックなどを被災者支援に活用しました。

現地時間水曜日(30日)の朝には、防水シート1,300枚、毛布1,000枚、ビニールシート159枚、浄水剤(粉末)20万袋、浄水剤(錠剤)2箱分、バケツ1,500個、コップ1,000個、簡易調理器具540セット等の支援物資を積んだトラック2台が、ネパールガンジーに到着し、週末までには、石鹸、タオル、歯ブラシ、歯磨き粉、生理用品等の衛生用品セット1,000個が、被災地に届けられる予定。現在続く被災状況の確認作業の結果により、さらなる支援をすべく、ユニセフは準備を進めています。

トップページへコーナートップへ戻る先頭に戻る