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冷静で大胆なドイツのディフェンダー
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クリストフ・メツェルダーは、2006FIFAワールドカップTMドイツ大会で母国ドイツのためにプレーしています。 |
ボルシア・ドルトムントで活躍するクリストフ・メツェルダーは、サッカー界でももっとも優れたディフェンダーのひとりです。彼は、空中戦ではゲームを優位にもちこみ、地上戦では相手のプレーヤーの裏をかくなど、ピッチで見せる数々のすばらしい頭脳プレーでよく知られています。
さきごろ、メツェルダーは母国ドイツで開催されている2006FIFAワールドカップTMに合わせて展開されているユニセフと国際サッカー連盟(FIFA)との共同キャンペーン「UNITE FOR CHILDREN. UNITE FOR PEACE. (子どもたちのために。平和のために。) 」を支援するため、チーム・ユニセフに加わりました。
メツェルダーは1980年にノルトライン・ヴェストファーレンのハルテルンに生まれました。1986年から1995年までは、TuS ハルテルンのジュニア・チームでプレーをし、その後の4年間はプロイセン・ミュンスターに在籍していました。
2000年、彼はドイツのブンデスリーガ1部のチーム、ボルシア・ドルトムントとサインを交わし、すぐにその力を発揮することになります。2002年には、無敵ともいえるゴールキーパー、オリバー・カーン選手とともに、チームをリーグ優勝に導きました。また同年、ドイツの‘輝かしい歴史’を守り、ワールドカップ決勝戦へのドイツチームの進出にも貢献しています。
ワールドカップ終了後すぐ、彼は痛めていたアキレス腱が原因でプレーができなくなり、2年以上にわたって休むことを余儀なくされました。しかし回復に努力してボルシアに復帰し、2006年FIFAワールドカップTMドイツ大会を控えた時期には万全の体調にもどっていました。
メツェルダーの俊足と果敢なタックルはいまも健在で、沈着さと自信とを兼ね備えた、なにごとにも簡単に動じないプレーヤーとなっています。幾多の有名チームからのスカウトにもかかわらず、彼はボルシアに残留することを決め、最近キャプテンになりました。
メツェルダーは、故障によってピッチにたてない期間にも、ユニセフやドイツのさまざまなNGOの活動にかかわってきました。そのひとつは、スリランカでの子どもの性的搾取を根絶しようという活動です。
また、このほかにもユニセフと共同で、ドイツの北西部にある工業地帯の子どもたち17人を支援する‘OneMinuteJr’というワークショップの後援者のひとりになりましたが、このワークショップは、10代の若者たちが子どもの貧困問題についてビデオを製作するものでした。
「子どもたちが、さまざまなアイディアをどのようにしてまとめていくか、どれほど深く考えているかを知って本当に驚きでした。貧困は、開発途上国だけの問題ではありません。このドイツでも、私たちの身近なところに存在している問題なのです」メツェルダーはそう語りました。