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<2005年7月5日 信濃毎日新聞掲載分> 紛争、HIV/エイズ 繰り返される危機
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西ダルフールで国内避難民キャンプの学校にかようオサマ。夢はスーダンの大統領になり、平和な国をつくること。 |
6月16日の「アフリカ子どもの日」は、過去一年間で、アフリカの子どもたちに対する保健や教育の状況がどれくらい改善されたのかを見直す記念の日でした。
「アフリカ子どもの日」は1976年、南アフリカのソウェトで、教育レベルの向上と自分たちの母国語で教育を受ける権利を主張する抗議運動のさなか、傷を負い命を落とした多くの子どもたちを忘れないようにするために、制定されました。91年からは毎年記念式典が行われています。
今年の式典はガンビアの首都バンジュールであり、テーマは、親を失った子どもたちや、手足が不自由な子どもたちが直面している問題を考えることでした。ガンビアでは、55,000人の子どもたちが父親か母親、もしくは両親とも亡くしており、そのうち約7千人はHIV/エイズが原因で親を失っています。
武力紛争とHIV/エイズは、アフリカの子どもたちを脅かす深刻な問題です。中でもリベリアは危機的な状況にあります。リベリアでは、内戦によって社会福祉の制度が崩壊し、今も子どもたちに影響を与えています。「多くの学校が破壊され、多くの先生が去っていきました。ワクチン予防接種キャンペーンも滞りHIV/エイズの脅威も深刻になってきています。」と、ユニセフ・リベリア事務所代表アンジェラ・カーニーは述べています。
アフリカの慢性的な危機に対する支援は、ほとんど資金不足の状態です。繰り返し危機に陥っている10カ国のうち、ユニセフが目標としている支援額に達しているのはたった2カ国です。アフリカで資金援助が最も少なく、長い間危機にさらされている国は、ブルンジ、リベリア、ギニア、エリトリア、アンゴラの5カ国です。
「27年の内戦のあと、アンゴラの子どもの死亡率が世界で最も高い国の1つです」。ユニセフ・アンゴラ代表マリオ・フェラリは言います。「4人のうち1人は5歳未満で命を落としています。出生登録は存在していないも同然で、何百万もの子どもたちが学校に行けません」
フェラリはさらに、「アンゴラの子どもたちは栄養失調や対人地雷、他にもさまざまな問題にも直面しています。アンゴラは子どもとして生まれてくるには最悪の国なのです。この国の復興まではほど遠く、まだまだ時間がかかります。でも、アンゴラの人々が元の生活にもどりたいと必死に願う姿を見たら、見捨てることは出来ません」
他のアフリカの国々、例えば中央アフリカ、コンゴ、コートジボワール、マラウィ、タンザニアやウガンダでは、今年の緊急支援の目標額を50%下回っています。さらにスーダン・ダルフールにおける危機に対しても、支援の見通しは立っていません。ダルフールは、その悲惨さから世界中の注目を集めたにも関わらず、支援額は目標の30%しか集まっていません。
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◇ 募金のお願い ◇
財団法人日本ユニセフ協会では、アフリカの子どもに対するユニセフの緊急援助を支援する「アフリカ緊急募金」の受付を行っています。皆様のご協力をよろしくお願い致します。
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