<2004年6月22日信濃毎日新聞掲載>
各地で学習会 メールで意見交換
<日本>
戦争や貧しさや、さまざまな差別によって子どもたちが苦しめられることのない世界をつくろう−というユニセフの呼びかけに、日本の子どもたち、若者たちも応えようとしています。日本ユニセフ協会が2001年2月に立ち上げた
「ユニセフ子どもネット」は18歳までなら誰でも登録でき、毎年4百−5百人が活動しています。
同ネットのメンバーが中心となって、全国各地で学習会が開かれたり、メンバー同士がメールで意見交換や情報交換をしています。
イラク戦争を契機に頻発するテロについて、ある中学生の女の子は最近こんな意見を寄せてきました。「この状況がおかしいと思う私たちがここにいるなら、それを変えていくような働きかけがしたい。ここでみんなと意見交換していることを明日の世界に生かす方法を考えてゆきたい。もう、これ以上平和を願う人たちが被害にあうのは許せない」
時には、支援の現場にいるユニセフの日本人スタッフも参加して、メンバーからの問いかけにメールで応じることもあります。質問は、現地でのユニセフの活動にとどまらず、その国の文化、スタッフの生活や人生観にまで及びます。受験をひかえた高校生からは、「大切なのは、世界のために何ができるか、という問いを持ちつづけ、いろいろなことに挑戦していくことだと思った」という感想がありました。
2002年5月、ニューヨークの国連本部で開催された「国連子ども特別総会」には、当時「子どもネット」のメンバーだった女の子が政府代表団の一人として参加しました。「同じ想いを持った子どもたちが、世界中から400人も集まってきたという事実だけでも素晴らしいことだと実感しました」と話しました。
「ユニセフ子どもネット」登録者向けのホームページでは毎月、世界の子どもたちの現状やユニセフの活動をわかりやすく紹介するニュース、特集記事のほかメンバーたちの活動の様子も掲載しています。ユニセフが目指す「子どもにふさわしい世界」は、世界中すべての人にとってふさわしい世界です。日本の子どもたちも、そのためにいろいろ考え、力になろうとしています。
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