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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

目を輝かせ「学校に行ける」喜び
<マダガスカル>


 アフリカ大陸の東南の大きな島国、マダガスカル。この国の小学校への就学率は60%以上。サハラ砂漠地域などと比べるとそれほど悪くありません。けれども問題もあります。教育の質の低下や経済状況の悪化などから就学率が低下。また、都市では先生のなり手が余っているにもかかわらず、交通の便があまり良くない農村では教師のなり手がいないのです。

 そこでユニセフは「ディナ・プロジェクト」という教育事業を現在約300校で実施しています。「ディナ」というのは争いごとをおさめるとき取り交わされたマダガスカルの伝統的な契約方法です。この「ディナ」という約束を村の人たちと取り交わしながら、一緒に子どもが学校に行けるような方法を考え、実行していきます。

 都市から離れた先生がいないある村のこと。プロジェクトのまず初めに「村でできることは何ですか?」村の人に尋ねました。「町から通えない先生のために家を建て、住むところを確保しよう!」との答え。そこで、村の人が先生の家を用意したら、政府は先生を村へ派遣すること、ユニセフは机といすを提供することを約束したのです。

 それからしばらくしてようやく村の人たちの手で先生の家が完成。そして村の学校に机といす、先生がやってきたのです。ユニセフで教育担当として働いていた木村恵理さんは言います。
 「子どもが学校に行けるようになったと言って目を輝かせて話してくれる村の人や子どもたちの笑顔に接する瞬間、この仕事をやって良かったと思います。自分たちの手でやったという村の人たちの自信を感じると確実に何かがかわりつつあることを感じます」

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