ナイジェリア:コミュニティでの対話が、鳥インフルエンザの知識を広める
【2007年10月26日 ナイジェリア・オグン発】
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© UNICEF Nigeria/2007/ Adeshida |
情報交換会で、鳥インフルエンザについてのポスターを持って説明するユニセフ・コンサルタントのタジュディーン・アケレル氏。 |
アデフォル・オルソジさんは、公務員を退職後、オグン州メーヴェ地区に広がるスラムで養鶏場を営んでいます。最近、ナイジェリアの南西部のバール宮殿で、鳥インフルエンザについての情報交換会が行われましたが、コミュニティからオルソジさんをはじめとする30人以上が参加しました。
オルソジさんは、最近4000羽以上の鶏を、鳥インフルエンザによって失いました。鶏を失って収入がなくなったオルソジさんは、原因を知りたいと思いました。「退職したとき、私にできる仕事は養鶏業だと思ったのですが。でも、鳥インフルエンザのような病気を防ぐにはどうしたらよいか、全く知りませんでした。私の鶏は次から次へと死んでいき、多くの鶏を失ってしまいました」と、オルソジさんは振り返ります。
情報交換会への積極的参加
ユニセフの支援によってメーヴェ地区で開かれた情報交換会では、会場となったバール宮殿の壁に鳥インフルエンザ予防に関する写真やポスターが貼られました。 宮殿には、ナイジェリアの養鶏組合の代表、養鶏の取引者や運送者、役人、長老、コミュニティの住人たちが集まりました。メーヴェ地区代表のラウフ・カラニさんが議長を務め、農業省、保健省、情報省からも参加がありました。
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© UNICEF Nigeria/2007/ Adeshida |
ユニセフは、メーヴェで行われたようなコミュニティ・ミーティングが鳥インフルエンザの蔓延を防ぐきっかけになると考えています。 |
参加者は、鳥インフルエンザについての疑問や懸念、今までの経験などを発表しました。二時間にわたるミーティングの最後に、ユニセフは、鳥インフルエンザに関する資料を配布し、他のコミュニティメンバーにも今日得た知識を伝えてほしいと呼びかけました。
肉屋のタジュデーン・タイウォさんは、いくつかのポスターを手に取り、その中のひとつを胸に掲げて、次のように話しました。「私は店にこのポスターを貼るつもりです。そうすれば、私の店にくる人皆に鳥インフルエンザについて知らせることができます。」
ナイジェリア全域でこのようなコミュニティレベルの対話会が開かれれば、鳥インフルエンザに関する知識を広め、皆を教育することができます。「コミュニティで対話することの利点は、疑問に思ったことについて、すぐ答えてもらうことができることです。それに、もし答えを忘れてしまっても、次の会で、もう一度同じ質問をすることができます」と、オルソジさんは話します。
コミュニティのニーズに対応
鳥インフルエンザに関する十分な情報がなかったために、ナイジェリアでは鳥インフルエンザが蔓延してしまいました。2006年には、たった一羽の鳥がインフルエンザにかかったことから、97の地方行政領域に病気が広がり、さらにその脅威は拡大し続けています。
日本政府からの支援を受け、ユニセフとナイジェリア連邦情報通信省は、どうしたら鳥インフルエンザを予防できるか、また鳥インフルエンザが発生した場合にはどうしたらよいかについて、情報を共有するため、地元コミュニティにおける情報交換会の開催を支援しています。
オルソジさんのようなコミュニティメンバーは、鳥インフルエンザに関する正確な情報と十分な知識は、生活手段や家族を守る最善の策であると確信しています。
「私たちは、鳥インフルエンザについて、できることすべてを学ばなくてはなりません。これは生死に関わる問題です」と、オルソジさんは話しました。
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