ストリートチルドレン支える人々
<フィリピン>
「アランはかつてセブ市のストリートチルドレンでした。シンナーを吸ったこともありました。ユニセフの支援で学校に戻り、頑張り屋の彼は高校を卒業し、社会福祉ワーカーの資格を得て今はストリートチルドレンの面倒を見ています」
日本での報告会での締めくくりにレオポルド・モセリナ氏は、ユニセフがフィリピンで支援しているストリートチルドレンプロジェクトの成果の一つとして具体的な例を述べました。会場を埋めた人々、ほとんどがお母さんたちですが、皆が感動しました。これまで10年近くユニセフを通じてフィリピンのストリートチルドレン支援事業を精神的、財政的に支えてきたからです。
モセリナ氏は1986年にフィリピンでユニセフが政府と共にストリートチルドレン支援事業を開始して以来、ユニセフのマニラ事務所で一貫してこの分野に携わってきた専門家です。
「ユニセフや現地のNGO等の働きにより、22万人といわれるストリートチルドレンのうち7万人が親元に戻ったり、再入学したりしました。職業訓練を受けて安定した職業についた人もいます。ストリートチルドレンが生まれる背景には貧困問題が当然ありますが、家庭の崩壊、特に父親が果たすべき責任を果たしていないので、これからも責任ある父親たるべく訴えていくつもりです」とも説明しました。
またモセリナ氏は、日本のユニセフ支援者の方々が食事を定期的に抜き、空腹感をご飯を十分に食べられない人々と共有し、浮かした食事代を祈りをもって捧げる「一食(いちじき)を捧げる運動」によって募金をし、また市民に呼びかけていることを知って深く感銘したようでした。
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