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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ルワンダ:全ての子どもたちに「正義」を


【2009年8月14日 ルワンダ発】

© UNICEF Rwanda/2009/Bhimani
ルサンゼ高等裁判所の前。ルヒルワくん(19歳)は、犯してもいない罪に問われ3年間勾留されていましたが、ユニセフなどが支援しているキャンペーンのおかげで、無罪判決を言い渡されました。

ある朝早く、ルワンダ・ムサンゼの刑務所に拘留されている子どもたちが、ようやく法的な聴取を受ける機会を与えられました。

孤児で3人の幼い兄弟の面倒をみているルヒルワさん(19歳)が、裁判官の前に姿を現しました。この日、ムサンゼで下された判決は、まだ若いルヒルワさんの人生において、非常に辛い一時期に終止符を打つものでした。

「3年前、犯してもいない罪に問われ、おとなの男性と一緒に刑務所に入れられました。当時、私は16歳でした。今日、無罪判決が下りて、とても嬉しいです。」ルヒルワさんはこう話しました。

勾留されている子どもたち

ルワンダでは、今週、刑務所に勾留している600人の子どもや若者たちに、無償の公的な司法支援が提供されるようになりました。ルヒルワさんは、今回、ルワンダ法務省が実施した一週間にわたるキャンペーンの中で支援を受けたひとりです。こうした公的支援は、ユニセフやオランダ政府などの支援で実現しました。

現在進められている調査によると、このおとなの囚人と一緒に拘留されていた600人の子どもや若者たちの大多数が、法的な支援を受けるだけの資金的余裕のない貧しい家庭の子どもたちと見られています。半数以上の子どもたちが裁判を受けておらず、なんらの罪状の審査もされていません。

「この一週間にわたるキャンペーンは、子どもの権利を実現するために実施されました。子どもたちも、ついに司法制度へのアクセスを得たのです。」ユニセフ・ルワンダ事務所の子どもの保護事業担当官フランチェスカ・モランディーニは話しました。

話を聞いてもらえる機会

このキャンペーンによって、窃盗罪から殺人罪まで、様々な罪に問われていた多くの幼い子どもたちに、はじめて「話を聞いてもらえる」機会が与えられました。

ムサンゼをはじめとする各地で事情聴取が続けられる中、様々な基本的な問題が明らかになってきています。そうした問題のひとつが、勾留されている子どもたちが、自分の年齢を証明する書類を何も持っていないということでした。

出生登録は、全ての子どもたちが持つ権利です。しかし、多くの開発途上国では、子どもたちは出生登録されておらず、保健サービスや教育といった、生きてゆくために必要不可欠なサービスを享受することができていません。また、人身売買や、ルヒルワくんのようにおとなの囚人と一緒に拘束されるなど、虐待の危険に晒されています。

全ての子どもたちに「正義」を

ユニセフは、ルワンダの若者たちも、法の前で公平な裁判を受けることができるよう活動しています。「私たちは、ルワンダの法務省や地元のNGOとともに、ルワンダの子どもたちの権利を実現するため、これからも活動を続けていきます。」(モランディーニ担当官)

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