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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ベトナム:気候変動問題に声を上げる子どもたち

【2009年8月24日 ベトナム発】

© UNICEF Viet Nam/2009/Taketani
ハノイで開かれたワークショップで子どもたちの意見を発表するングヤン・チ・ンゴク・アンさん(右)。

ベトナムのダナン出身のングヤン・チ・ンゴク・アンさん(16歳)は、今月初めにハノイで開かれた2日間のワークショップに参加し、素晴らしい経験をしました。このワークショップでは、ベトナム各地から集まった子どもたちが一同に会し、子どもたちの命に大きく影響を与える気候変動問題を学び、話し合いました。

ンゴク・アンさんは、今回のワークショップで、今年の11月28日から12月4日までデンマークのコペンハーゲンで開かれる「気候変動フォーラム」に、ベトナム代表として参加する5人の子どものうちのひとりに選ばれました。「気候変動フォーラム」は、今年の12月にコペンハーゲンで開かれる国連の気候変動会議に先駆けて開かれるものです。

ベトナム労働・傷病兵・社会省(MOLISA) 児童局のングヤン・トロング・アン次長は、子どもたちの意見を聞くことが、本ワークショップの主要な目的のひとつであると話します。

「おとなである私たちは、気候変動による悪影響から子どもたちを守り、より良いケアや支援を子どもたちに提供するために、子どもたち自身の意見に耳を傾けたいと思います。」トロング・アン氏はこのように話しました。

気候変動がもたらすもの

© UNICEF Viet Nam/2009/Taketani
ハノイで開かれた気候変動問題のワークショップに参加するベトナム各地から集まった126名の子どもたち。

8月5日と6日の2日間、ユニセフとMOLISAがハノイで開催した本ワークショップは、ベトナムの子どもたちに気候変動問題について学ぶ機会を提供し、彼ら自身が行動をとることを促すことを目的としていました。

ワークショップには、21州から合計126人の子どもと若者が参加。気候変動の様々な側面と子どもたちの生活やコミュニティに与える影響について学びました。年長の参加者たちは、この世界的な問題の解決策を見つけるべく意見を交換しました。

「私たちは、とても活発に熱心に話し合いました。」ンゴク・アンさんはワークショップを振り返ってこう話してくれました。「とても楽しかったです。違う地域では何が起きているのか聞くことができました。」

子どもたちに課せられた「重要な役割」

子どもと若者にとって、気候変動の問題を解決するための取り組みに参加することは非常に重要です。正しい知識と情報に裏付けられれば、子どもたちは、積極的に良い方向に環境を変えてゆく役割を果たすことができるのです。

「ユニセフは、子どもたちにも重要な役割があると信じています。ですから、私たちおとなは、みなさん自身が行動できるように応援しなければなりません。」 ユニセフ・ベトナム事務所のジーン・ダプラズ副代表は、ワークショップの参加者に対し、こう話しました。

「みなさんの友人やみなさんの周囲の人々が、気候変動問題への関心を持ち、解決のために行動してもらうよう、ここに参加されているみなさん一人ひとりが『気候変動問題大使』になって、積極的に活動されることを望んでいます。」(ダプラズ副代表)

子どもたちの提案

ワークショップの終わりに、参加した子どもたちは、気候変動問題に立ち向かうための行動計画をまとめました。この提案は、『ベトナムの気候変動問題に関する子ども宣言』と題した文書にまとめられ、ベトナム政府代表団が出席するコペンハーゲンで開かれる国連の気候変動会議で報告される予定です。

これからの4ヵ月間、コペンハーゲンで開催される気候変動会議に向けて、ンゴク・アンさんと4人のベトナム代表の若者たちは、忙しい日々を過ごすことになります。政府関係者との会議に出席し、気候変動への一般の人々の関心を集めるべく、おとなと一緒に計画を立案し、様々な活動を実施する予定です。

ンゴク・アンさんは、ベトナムの子どもたちの声を力強く訴えたいと思っています。「このワークショップで話し合った全てのメッセージをコペンハーゲンで報告し、ベトナムの子どもたちの現状と、ベトナムの子どもたちが世界に期待していることを伝えたいと思います。」

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