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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち 緊急支援情報

緊急支援情報

インド大地震緊急情報

2001年5月5日

※受付は終了しました※

ユニセフ・インド事務所 2001年5月5日付け「状況報告」より

概観

2001年1月26日に発生した地震からちょうど100日が経過した。ユニセフによる救援活動は緊急援助から復興支援に移行しつつある。
グジャラート州政府及び国連の主催で2001年5月12日にアフマダーバードで開かれる「持続可能な復旧と状況改善に関するグジャラート会議」には、ユニセフ代表および州代表、またデリーのオフィスから来た職員数名が参加する。
グジャラート州政府は4月23日に都市部の住宅復興計画を発表した。全壊住宅に対する貸付額は最高15万ルピーで、土地は州政府が提供するが、住宅建設は所有者自らが行う。州政府はすでに188の村に資金を割り当てた。しかしカッチだけでも被害を受けた村は800にのぼり、対策はまだ進んでいない。
アンドラプラデシュのハイデラバードでは、子どもの連れ去り事件が発生していたことが分かった。非公式情報によると、グジャラートで1歳未満の乳児を含む10人の子どもが、地震で被害を受けた家族の元から連れ去られたという。現在ハイデラバードおよびガンディナガルにいるユニセフの各州担当者が、社会正義・権限付与担当大臣および連れ去り事件を最初に知ったNGOと協力して、詳しい状況を調査している。また親を対象として、このような事件から子どもを守るための対策と必要な助言を与えるための大規模な情報キャンペーンも計画中である。
世界保健機関(WHO)の報告によると、E型肝炎の発生は沈静化しつつある。

活動の進行状況

瓦礫の除去作業が引き続き活動の進行を遅らせている。またプレハブの資源集積センターおよびアンガンワジ・センターの建設用地の選定が進行中である。ユニセフのサプライ・モニターによる再確認が行なわれ、ブジの事務所はアンガンワジ・センターの用地として13ヵ所を認定した。今後はサプライヤーがプレハブ設置に取りかかり、完成した建物が引き渡される。
ユニセフの特別チームが、ブジ、アンジャー、バチャウ、ラパル各地にて学校を立ち上げるための訪問を開始した。チームはブジおよびその他の郡で、30か所以上の訪問をすでに終えている。その結果、教師たちの研修が終わり次第授業が開始される。州政府からの通達はすでにすべての学校に行き届いている。
学校予定地の片付けを積極的に進めるために、地域の開発責任者は学校およびアンガンワジの予定地から瓦礫を撤去することをユニセフに確約した。撤去に要する機器は、必要に応じて配備される。
ユニセフの専門家が予定地を訪れ、立地選定や撤去活動の評価、およびアンガンワジ設備の質的評価を行ない、幾つかの問題点を指摘しサプライヤーに伝えられた。また資源集約センターに関して、テント設置や貯水タンクおよびトイレ設備のガイドラインも作成した。このガイドラインは地域レベルで活用できるよう現地語に翻訳される。
2001年4月の最終週、ユニセフの支援でサマー・スクールのオリエンテーションが行なわれた。各学校から校長および教師1人ずつが参加し、合計650名が講習を受けた。政府からの学校再開命令は、すでにすべての教育担当部署および教師に通達されている。また代替学校(Vaikalpik Shalas)への協力と参加を呼びかけるリーフレットも地域全体に配布されている。
ユニセフによる学校用品の支給が今週始まった。51台のトラックが、ブジおよびガンディダム地域の279の学校に物資を届けた。クチ地域にある残り3つの郡への配送は来週完了する予定で、他の地域へは2週間後に配送が始まる。
ユニセフはセーブ・ザ・チルドレンと協力して、幼児教育統合プログラム(ICDS)、とくに栄養面に力点を置いた支援計画を策定中で、ここでは「実際的な食事とケアの提供」が着目されている。
ユニセフが調達したタンク車のうち、第1回分48台が納入され、メーカー側による運転手の訓練が行なわれた。第2回分の納入に備えて、運転手の採用も行う。
心理社会的な支援を行なうためのトレーナー養成講習が先週終了した。参加した27名は、被害を受けた地域で教師の訓練にあたる。子どもたちのスクリーニングおよびカウンセリングは、学校を通じて行なわれる。
予防接種が順調に行なわれていることは、ユニセフの職員によって確認されている。今後の保健活動は、今後安全な出産や、緊急時の出産ケアサービスに重点が移される。
広報に関しては、物資の到着と保管、設置の様子を記録するためにビデオ撮影チームを形成、地元の人や職員にもインタビューを行い、これらは編集してビデオストーリーになる。またスチール写真のライブラリーも製作中である。ブジのコミュニケーション・オフィサーがまとめた映像は内外のメディアに登場しつつある。この2週間でユニセフ職員は『ニューヨーク・タイムズ』、BBCラジオ、WHO、JICA、NHKからインタビューを受けた。

ユニセフの活動に対する支援

救援復興計画のために寄せられた資金は2,400万ドルに達した。これは今回のグジャラート地震に対する最大の資金援助になる。政府から資金援助のあった国は、オーストラリア、チリ、イタリア、リヒテンシュタイン、オランダ、イギリス。ユニセフの各国委員会からは、アンドラ、オーストリア、ベルギー、カナダ、フランス、フィンランド、ドイツ、香港、イタリア、日本、韓国、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、スロヴェニア、スペイン、スウェーデン、イギリス、アメリカから寄付があった。オーストラリアとベルギーからは追加寄付の申し出もある。民間ではIKEAとH&Nから寄付があり、ノルウェーとドイツから物資による寄付もあった。

ユニセフの支援体制

ブジのチームに供給監視担当者2人と、事務職員2人が新たに加わった。
ユニセフの本拠地はレイク・ビュー・ホテルおよび地方収税局の敷地内に置かれた国連のコンテナである。UNDP、WHOと協力して、国連の共同オフィスを作るために候補地を検討中。
インド事務所から児童環境保護の責任者がブジを訪れ、水道や衛生設備の状況と作業の進行を視察した。また4月28日からは、コペンハーゲンの供給部門から建築の専門家が、また供給担当のセクション・チーフがブジを2日間にわたって訪れる予定。

今後の優先事項

6月半ばまでに学校を開設し、機能させることを最優先課題とする。
プレハブの建設用地で準備作業を容易にするため、土木技師によるチームを派遣する。

緊急募金にご協力をお願いします

(財)日本ユニセフ協会は、インド西部での地震の被害を受けた子どもと家族を支援する「インド地震緊急募金」を8月1日まで受け付けています。皆様のご協力をお願い致します。

インド地震緊急・復興募金

郵便振替:00110−5−79500
口座名:財団法人 日本ユニセフ協会
通信欄に「インド地震」と明記

インターネットからも募金ができます。
(https://www.unicef.or.jp)

送金手数料は免除されます

当協会への募金は寄付金控除の対象となります

お問合せ:(財)日本ユニセフ協会 協力事業部
TEL:03-5789-2012

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