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緊急支援情報UNICEF 北東アフリカ緊急募金情報2000年4月25日付 速報 ※受付は終了しました※ 現在、多くの犠牲を生んだ80年代の干ばつに匹敵する規模の大干ばつが、アフリカの角(北東アフリカ:エチオピア、エリトリア、ソマリア、ジブチ、ケニア)を中心に1600万人の住民に深刻な影響を及ぼしており、国際的な緊急援助が必要とされています。 各国の状況
エチオピアだけで干ばつによる被災者の数は800万人に上り、そのうち140万人が5歳未満の子どもです。被害が最も深刻な地域はゴード、アイミなどの国内南東部で、現地を視察したユニセフ職員は少数民族の子どもや女性が木の葉を食している窮状を目の当たりにするなど、食糧不足による栄養不良が懸念されています。また、不衛生で枯渇しつつある飲料水が原因で病気が蔓延し、適切な保健施設の不足が重なって、乳幼児など5歳未満児の死亡率が今後急激に高まる恐れがあります。 ソマリアでは約100万人(そのうち30万人が5歳未満児)が干ばつの影響を受けており、ユニセフは内戦による治安状況が悪化する中、国内5ヵ所に現地事務所を維持して援助活動を実施しています。干ばつの影響は食糧の不足だけでなく、教育の崩壊、家族の離散、母親の過重労働など広範囲に及んでいます。 エリトリアではエチオピアとの国境紛争によって30万人が国内避難民となり、干ばつと合わせて50万人以上が危機に瀕しています。穀倉地帯である南部を脱出する農民が後を絶たないため農業は深刻な打撃を受けており、今後の食糧生産に大きな問題が起こることが予想されます。
ケニアでは70万人が干ばつによる影響を受けており、そのうち10万人が5歳未満の子どもと見られています。干ばつによる被害は北部及び北東部に集中し、半数以上の地域で安全な飲料水が不足しています。これらの地域では子どもの20%が重度の栄養不良にあります。 ジブチでは国民の3分の1が遊牧民であり、雨不足による牧草の枯渇により貴重な家畜が失われつつあります。食糧の不足が深刻化しつつあり、昨年秋以降、栄養不良の乳幼児数は倍増しました。 ユニセフの活動:エチオピア事務所から
ユニセフ・エチオピア事務所は被害の深刻なゴード地区において、栄養補助を行うとともに、衛生教育や結核治療に関する技術支援を行い、子どもと女性の健康の改善に努めています。これまでに、栄養不良の子ども2000人に対して高タンパクビスケット30トンを配給し、今後も備蓄しているビスケット54トンを順次配布します。また、栄養センターに収容されている深刻な栄養不良の子どもに対して特別なケアを実施するため、地元保健員40名に専門訓練を実施しました。下痢による脱水症を防ぐための経口補水塩50万袋、病気の子どものための基礎医薬品の提供も行っています。安全を確保するため、南オモ地区には20の給水タンクを提供し、住民1万人が清潔な飲料水を入手できるようになりました。
募金のお願い─郵便振替の送金手数料が24日から免除に─(財)日本ユニセフ協会は、北東アフリカの子どもと女性を支援するユニセフの援助活動を支える緊急募金を受付けしています。送金手数料は郵政省のご協力により4月24日より免除されました。
お問合せ:(財)日本ユニセフ協会 協力事業部 |