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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

エチオピアにおける水・衛生状況改善のためのデータ収集管理

氏名:五十嵐 麻耶
派遣先:エチオピア事務所
派遣期間:2012年4月〜7月

聞き取り調査で訪れた村の人々と

インターンの機会をいただいたUNICEFエチオピア事務所は、2012年から新4カ年プログラムを開始し、私が配属されたWASH(水・衛生)部門は国内86地区を対象に、家庭及び、学校と保健施設での水・衛生状況改善を目的に活動していました。

そんな中で私の任務は、1)2012-2015プログラムのM&Eのベースとなる基礎情報に必要な指標(Indicators)リスト作成、2)対象86地区の基礎情報を国勢調査から抜粋し、内容分析、3)現場調査で数値と現状の相関性確認、及び地方政府機関におけるデータ使用と管理の状況把握、4)モニタリングで使用する報告書フォーム作成でした。

手洗い啓発のためのポスター

インターン開始当初から、3ヶ月でやり遂げる事は明白だったのですが、肝心の国勢調査データ分析未完了により大半のデータ入手が不可能でした。よって指標リスト作成後に、現地調査に踏み切りました。 現場に行くことで、その地域のデータをある程度入手でき、また実際に現場を自分の目で見、地方の関連する役人の方々やコミュニティの人々の話を聞く事で数字上では必ずしも見えてこない現状も把握することができました。そこから得たデータを基に報告書作成にかかる時間短縮や、普及率等の計算過程におけるミス軽減を可能にする報告書フォームを使用マニュアルと共に作成しました。

小学校では雨水貯蔵タンクを利用し、菜園にお水をあげている。

3ヶ月で学んだ事は、状況把握(情報収集・管理)の重要性と同時に、その難しさです。 国全体で同じ指標に基づいた情報があれば、優先地域を選定しやすく、ドナーや援助団体も効果的な支援が行えます。一方で、地方によって民族や宗教、気候も生活様式も異なるエチオピアにおいて、全国共通の指標に当てはまらない状況も多く存在します。また人材・資材不足により、期待される情報収集や管理が難しい地域も少なくありません。しかし、長い目で見た場合、普及率改善やそのための技術的能力向上のみならず、情報管理の能力構築も必要になります。よって、包括的に水・衛生分野の改善に取り組むユニセフのアプローチ方法を学び、その一部に関わる事ができ、大変光栄でした。

最後に、このような貴重な機会を与えて下さった日本ユニセフ協会の皆様、及び、私の希望の仕事内容や期間を寛容に受け入れてくださったエチオピア事務所のWASH部門の上司と同僚に心より感謝いたします。

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