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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

ガーナの子どもの保護制度の改善に向けて

氏名:榮 加菜子
派遣先:ガーナ事務所
派遣期間:2012年8月〜11月

少年鑑別所・少年院の敷地内にある教室。社会福祉指導員やボランティアが学校と同じように授業を行う。

ガーナ事務所の子どもの保護セクションにて、約3ヶ月間インターンとして活動させていただきました。ガーナといえば日本ではチョコレートで有名ですが、アフリカ内では民主主義をうたい、比較的安定した国として知られています。ただし、国全体としての制度構築・強化という点では未だ発展途上にあります。

私は主に 1)少年司法に関連するHuman Interest Storiesの作成と 2)養子縁組制度及び施設で暮らす子どもに関する調査・データ収集を行いました。その他にもドナーに開示するレポートの編集、条約議定書批准をガーナ政府へ促すための資料作成等を通してセクションの関わるプロジェクトに幅広く従事する事ができました。

1)の課題では、プロボノ(ボランティア)弁護士、保護観察官、社会福祉指導員等の少年司法の関係者、及び実際に少年裁判を経験した子どもたちにインタビューをしました。少年犯罪者には更生の可能性があるという観点から成人とは異なる措置が求められますが、ガーナでは必ずしもその区別が徹底されておらず、ユニセフは改善に向けて支援してきました。その支援の影響と、今後の課題に着目しながら各少年少女の生い立ち、犯罪に至る経緯、コメントなどをまとめ、記事にしました。

2)の調査活動は、企画書の作成から担当させていただくことができました。ガーナでは養子に出される子ども、施設で暮らす子ども両者共に体系的なデータが存在していません。援助の成果をはかるためにも現状を知ることが必要との認識から、首都のアクラでデータ収集を開始し、さらにそのデータを補完する目的で地方政府や裁判所を訪問しました。

後者の活動では、予想よりもデータの入手に難航し完成度に心残りもありますが、現状把握という点では一定の貢献ができたのではないかと考えています。また、どの仕事においてもかなりの裁量を任せて頂き、自分で計画を練る楽しみを味わいながらインターンを行う事ができました。子どもの保護セクションが扱うテーマは予防や質的側面が重視されるものが多いように思います。故に数値に表しづらく援助の成果をはかりにくいものがほとんどです。その中でも目に見える形に評価するということの葛藤と重要性を痛感しました。

インターン最終日に行っていただいた、子どもの保護セクションでのフェアウェルランチ。

ガーナ滞在期間中には様々なイベントや出会いがありました。国連ファミリーデーやガーナよさこい祭等を通してユニセフのみならず他の国連機関の方々、ガーナで働く日本人の方々にお会いする事ができました。このような有意義な機会を与えてくださった日本ユニセフ協会の皆様、あたたかく迎え入れてくださったガーナ事務所の皆様、支えてくださったすべての方々に深く感謝申し上げます。

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