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教育省主催の視察旅行で訪問した学校にて |
2009年6月1日から8月21日の12週間、ユニセフタンザニアダルエスサラーム事務所でインターンをさせて頂きました。所属部署は基礎教育・生活技能セクションで、10人弱のスタッフが働いていました。私が携わった主な仕事は、(1)「子どもと女性の教育の現状分析」という調査レポートの財政と雇用の章の執筆補助、(2)ドナー会議への参加、(3)教育省主催の地方視察旅行とその報告です。
特に印象に残った仕事は(3)の視察旅行です。モザンビークとの国境近くの町を、教育省や現地NGOの職員らと共に、ダルエスサラームから車で片道約8時間かけて訪問しました。ほとんどの家屋に電気がないような町でした。現地では小学校3校、中学校3校を訪問したほか、町役場の教育担当官、PTA、各校の教員や子どもたちとの会合を設け、学校での課題を調査しました。この視察を通して明らかになった主な問題点は、教員(特に女性教師)と教材の不足でした。僻地ということもあり、来てくれる先生が少ないようでした。
ユニセフの教育セクションの皆さんは、国籍は様々でしたが優秀な方々で、タンザニアの子どもの為に非常に熱心に仕事をされていました。私の滞在期間中に妊娠した女の子が学校に戻ることを保証する法律ができたのですが、これは私の部署が地道に教育省へ働きかけたことによって実現したとのことです。タンザニアでは問題が山積しており、ユニセフのプロジェクトがスムーズに進まないこともよくあるようでした。しかし、ユニセフ職員やその他の教育に携わるドナー、そして教育省の皆さんがたゆまない努力を積み重ねて、一歩一歩着実に進んでいるように見受けられました。所属部署の部長は、私の専門やこれまでの経験を生かす仕事を考えて下さり、私のフィールド訪問の希望も多大に考慮して下さいました。また、職員の皆さんも突然やってきたインターンの私が職場で困ることがないよう、受け入れの準備を綿密にしてくださっていました。プロフェッショナルかつ温かい上司・職員の皆さんのもとで仕事をさせていただき、非常に恵まれたインターンシップだったと思います。
最後になりましたが、このような貴重な経験を与えて下さった日本ユニセフ協会の皆様に厚く御礼申し上げます。この経験をもとに今後も発展途上国の教育の為に仕事をしていきたいです。