【2009年7月1日 イタリア発】
もしあなたが、世界のリーダーたちに国際問題を解決するためにすべきことを伝える機会があるとしたら、何を話しますか?これは、今月イタリアで開かれるG8サミットの首脳陣に面会する「Junior8(ジュニア・エイト)サミット」代表の子どもたちが、これから議論を戦わせることになる課題です。
ある特定の問題のみが議論されるのではありません。J8サミットに参加する全ての代表者は、子どもと若者に、自分たちにも大きな影響を与える全ての問題について提言する基本的な権利があると理解しています。事実、これがJ8サミットの基本となる信念なのです。
世界各国に住む14歳から17歳までの子どもたちから成るJ8代表者たちは、イタリアのローマで7月5日から12日まで開かれる子どもたちのサミット「J8(ジュニア・エイト)サミット」に参加するための準備を進めています。J8サミットは、イタリアのラクイラで開催予定のG8サミットと並行して開催されます。
J8サミット2009には、G8各国(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、英国、米国)から合計32名、さらにブラジル、中国、エジプト、インド、メキシコ、南アフリカからも4名ずつ参加する予定です。
J8代表は、7月9日にG8首脳陣に面会し、自分たちのサミットでまとめた意見を発表する予定です。世界の政治をリードする首脳陣には、子どもと若者たちの視点から議論された意見を真摯に受け止めることが期待されています。
毎年、J8サミットでは若者が世界中から来た仲間たちと交流を重ね、自分たちの関心事や意見について共に理解を深める機会を持つことになります。最も重要なことは、彼らが主要な国際問題に対して、若者の視点から考えた解決策を共に話し合い、まとめた提案を直接G8首脳陣に提出することです。
「こうした若者こそが未来のリーダーだと思います。」2005年の第1回J8サミットに参加したユニセフのスペシャル・サポーターで、バイオリニストのニコラ・ベネデッティさんは、このように話します。「彼らの話を聞くと、問題は必ず解決できると強く信じていることが分かります。」 J8サミット2008に参加したバルバドス出身のジェメイラ・マロニーさんは言います。「私たちは、J8サミットに参加したひとりとして、誰かに影響を与えれば、その世代に影響を与えることができると信じています。」
今年のJ8サミットでは、前半の数日間で全ての参加者が顔を合わせ、それぞれの生活や今までの経験などを語り合います。また、サミットの議題となる3つのテーマ、気候変動、世界的な金融危機、アフリカにおける開発について、各人が調べてきた内容のプレゼンテーションを行います。
この数日間での話し合いを元に、代表者たちは問題解決のために優先的にしなければならないことや目標をまとめ、さらに共同声明の作成にとりかかります。そして、全てのJ8参加チームを代表して数名がG8の各国リーダーたちに直接会い、共同声明であるJ8宣言を提出します。
J8に参加する子どもたちは、自分の意見や気持ちを積極的に述べ活発な議論を展開します。J8サミットに込められた子どもたちの努力が実を結ぶためには、各国が問題に対する責任を自覚し、行動を起こすことが重要なのです。
「G8のリーダーたちが僕たちの宣言を実行に移し、実際にどんな政策をとったのか、またそれによってどのような成果を得ることができたのかを示すことが重要だと思います。」と2008年のJ8サミットに日本代表として参加したひとり、岡洋平くんは言います。
5月9日(土)、ユニセフハウスで「2009年J8コンテスト最終選考会」が開催され、チーム「ゆうLook」(藤井萌子さん、小野暢思さん、岡佑樹さん、寺岡夕里さん)がJ8サミット2009の日本代表に選ばれました。
今年のJ8コンテストには、全国28チームからの応募がありました。応募チームの皆さんからの志望動機やエッセイからは、国際問題への高い関心と、中高生ならではのユニークな視点と豊かな感性で社会を変えていきたいという強い姿勢が伝わり、審査員一同、大変感銘を受けました。2009年J8コンテストへ参加してくださった皆さん、短い期間にもかかわらず、コンテストを盛り上げてくださり、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
引き続き、日本代表チームへたくすメッセージも募集していますので、みなさんのご意見、メッセージをお寄せください。 メッセージ募集 »
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