財団法人日本ユニセフ協会
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マダガスカル:度重なるサイクロンの被災者への支援が続く

【2007年4月10日、ニューヨーク発】

© UNICEF Madagascar/2007/Mahenintiana
マダガスカル北部では、一連のサイクロンにより学校や家が壊されました。

島国のマダガスカルは、ここ最近、自然の破壊力のすさまじさをみせつけられているかのようです。2006年12月以来、6つのサイクロンや熱帯低気圧にみまわれ、45万人以上が被災しています。

一連の災害で90人以上が亡くなっただけでなく、大きな爪あとも残されました。

  • 命を守るために不可欠の保健ネットワークが崩壊しました。
  • 教室が全半壊したため、1万人あまりの子どもが学校に通っていません。
  • いくつかの地域で90%近くの田んぼが浸水しました。

地上からの支援は迅速に行われましたが、多くの障害がありました。道路は水に流され、被害の最も大きかった地域の一部は遠隔地で、支援を届けるのが非常に困難でした。

緊急支援物資を届ける

これらの遠隔地域に支援を届けることは、国際・国内の支援関係者にとって大きな課題の一つです。

© UNICEF Madagascar/2007/Sethi
バケツ、石けん、浄水剤などの支援物資がマダガスカル北部の臨時滑走路で積み降ろしされています。

「アクセスは大きな問題です。」ユニセフ・マダガスカル事務所代表のブルーノ・マースは言います。「道路は分断され、橋は壊れました。対応をとるために状況を把握するのも難しい状況でした。」

このような困難にもかかわらず、ユニセフや世界食料計画(WFP)、欧州委員会人道支援局、その他の支援パートナーは、マダガスカル政府が危機をうまく乗り越えられるよう、迅速に緊急支援活動を立ち上げました。ユニセフは、160万ドル(約1億9千万円)以上の緊急支援物資を提供し、WFPはサイクロンの被災地に食料援助を届けています。

しかし、まだやるべきことは多くあります。続けて襲うサイクロンとその後遺症としての高い水位のため、この国の数万人の人々の命と生活が脅かされています。

予防接種と保健キャンペーン

国連人道問題調整事務所(OCHA)のチームが、国連スタッフを助けるためにマダガスカルに到着しており、病気の発生や死を防ぐためにさらにどんな緊急支援物資や施設が必要とされるかを政府が判断できるよう支援をしています。

サイクロンの後、栄養不良や衛生状況の悪さ、基礎的な保健サービスが受けられないなどの理由により、乳幼児や妊産婦の死亡率が上がることが懸念されていました。このような問題に対応するために、OCHAは4月13日から被災地での全国予防接種・保健キャンペーンを計画しています。

キャンペーンでは、はしかのワクチン提供や虫くだし、子どもや妊産婦の免疫を高めるためのビタミンA提供などが実施される予定です。

サイクロンや洪水の被災地で、子どもの間でマラリアが増えないようにするため、ユニセフも、政府と協力して、殺虫処理を施した蚊帳を30万張以上提供しています。