|
ケニア:暴動の発生から3週間
|
© UNICEF/2007/Sittoni
ユニセフは、ケニアの避難キャンプでの生活を余儀なくされている女性と子どもたちに、少しでも安心できる環境を提供できるよう、人道支援活動を続けています。
|
12月27日に行われた大統領選挙に端を発し、ケニア全土に広がった暴動。発生から3週間を迎える中、ケニア国内の各地に作られた一時避難所(避難民キャンプ)では、推定25万人が不自由な生活を余儀なくされています。
首都ナイロビのスラム、マサレに暮らしていた4人の子どもを持つジェーン・ワムユさん(23歳)も、つい先日、暴徒に家を追われ、子どもたちとともに避難民キャンプに逃れてきました。
「彼らは、私の赤ちゃんをつかんで、片手で高く持ち上げました。『誰が死ぬのか選べ』と言われました。とても怖かったです。家から何も持って出られませんでした。子どもたちに靴を履かせる時間も無かったんです」。とワムユさんは訴えます。
ワムユさんと子どもたちは、およそ300人の避難民とともに、ワムユスラム近くの教会で生活しています。こうした避難民キャンプでの生活を余儀なくされている人々にとって、今回の暴動は、全く予期せぬ出来事でした。ワムユさんと同じ教会に避難しているグレイス・ニャムブラさんは、次のように話しました。「12月27日に大統領が正式に発表されるまで、私たちは、民主的に投票を行い、すべてが順調でした。ところが、選挙結果が発表されると、突然、暴徒がスラムを襲い、私たちに出て行くように命じたのです。とてもひどい状況でした。ここに避難することができて幸運です」。
ユニセフは、ケニア政府当局と協力して、避難キャンプも含め、暴動の被害にあった子どもたちを守る環境を整える緊急支援活動を展開しています。防水シート、毛布、調理器具などの生活必需品を含むファミリーキットと呼ばれる緊急支援物資を6万人以上に届けました。このほかに、医薬品、栄養補助食品、飲料水や衛生資材の支援も展開。女性や女の子1万人に、石鹸、歯磨き粉、生理用品などを配布しました。