HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > 東日本大震災緊急募金
日本ユニセフ協会
 



東日本大震災復興支援 第225報
3年レポート 発表
レジリエントな社会を、子どもたちと。

【2014年2月24日 東京発】

3年前の「あの日」、ユニセフ本部の全面的なサポートを受け、ユニセフとしては先の東京オリンピックの年以来約半世紀ぶりとなる日本への支援を担った当協会は、「緊急支援物資の提供」「保健・栄養」「教育」「心理社会的ケア(心のケア)」「子どもの保護」「子どもにやさしい復興計画」の6つの分野での活動を続けてきました。

子どもたちがつくる未来、求められる心のケア

昨年は、各地で盛り土などの工事が本格化し始めました。しかし“槌音”を響かせる機械だけが復興の主役ではありません。私たちが現在も取り組んでいる「子どもにやさしい復興計画」の諸活動の中でも、以前よりも積極的に“役割”を担い、より具体的な“未来”を語る子どもたちの姿がありました。

一方、子どもたちを取り巻く環境は、多くがまだ“仮”の状態です。昨年7月、文部科学省は、PTSD(心的外傷後ストレス障がい)が疑われる症状に一つでも該当する子どもが被災地全体で1割を超え、PTSDに関連する症状等をあわせると2割を超えると報告。また、厚生労働省も、宮城・福島両県で、児童相談所での児童虐待相談対応件数と配偶者からの暴力に関する相談件数に増加が見られると報告しました。子どもたちを支える立場の方々も疲弊しています。震災直後とは異なる「心のケア」や「子どもの保護」のための支援が求められています。

レジリエントな社会づくりを、子どもたちと

来年の2015年3月、宮城県仙台市で第3回国連世界防災会議が開催されます。最大のテーマは、「災害被害を最小限にするための“レジリエント”(Resilient=迅速でしなやかな回復力のある)な社会づくり」です。この国際会議に向け、ユニセフ本部は、防災や復興への取り組みの中で、世界の自然災害の被害者の半数以上を占める子どもたちをどう守るかという視点を持つことと、子どもたち自身をその社会づくりの“主役”の一人として位置付けることの重要性を訴えています。当協会も、子どもたちが住む地域や子どもたち自身が“レジリエント”な社会が被災地に生まれることをめざし、支援を続けています。

* * *

【関連ページ】