1945年、終戦の翌年、幼い私は両親につれられて旧満州から日本へ帰国しました。日本は戦争ですべてを失い、焦土と化していました。
その後、両親と子ども6人、私たち家族の生活は、歌を歌い、全員で力を合わせ、まさに焼け跡からの再生の日々でした。そんな中で育ったためか、今回の東日本大震災の被災地の方々のご苦労を思うと一日でも早い復興を祈らずにはいられません。
私自身、震災直後は緊急支援物資の輸送に全力を傾けてきましたが、これからは心のケアとして「歌声キャラバン」をスタートさせ、現地の方々と共に歌い合い、励まし合って被災地をまわりたいと思います。
現在、その為の歌声歌集とキャラバン隊の準備を進めています。
これまで40年間にわたり、カンボジアやアフリカの難民キャンプなどでの救援コンサートを開催してきました。持参した楽器をプレゼントすると、
どのキャンプでも子どもたちは立ち上がり、嬉しそうに歌を歌いはじめました。
子どもたちは世界中みんな歌が大好きです。そんな活動の中で多くの国のユニセフの方々とお会いしましたが、困難な状況におかれた子どもたちに寄せるユニセフの深い愛と行動に感動しました。
今回の地震と津波では、まさに私達、日本人が未曾有の困難に直面しています。
私も一民間人として、政府の手の届かない活動に全力で取り組むと同時に、東日本大震災の支援活動を行う日本ユニセフ協会の活動に出来るだけの協力を続けていきたいと思っております。一人でも多くの方に御支援、御協力を頂き、共に復興への道を力強く歩んで行きたいと思います。
歌手・都市工学者 すがはらやすのり