世界の子ども物語
アフリカ・ボツワナのエイズのお話
みなさんはエイズ(HIV/エイズ)という病気を知っていますか?エイズとは「HIV(ヒト免疫不全ウィルス)」というウィルスに感染することで、体の免疫力(めんえきりょく:体をまもるちから)が破壊(はかい)され、放っておくと健康な人ならかからないような病気や、悪性のガンができて死んでしまう怖い病気です。ユニセフの調査によると2000年までにエイズによって、お父さんやお母さんが死んでしまった15歳未満の子どもは1,300万人以上、その多くが南部アフリカの子どもたちです。
南部アフリカ、ボツワナにすむ51歳のオデスさんは、14人のおいやめいをひきとってくらしています。子どもたちのお父さんもお母さんもエイズで死んでしまったからです。オデスさんも仕事がなく貧しいくらしをしていますが、国の社会福祉指導員が十分でないため、なかなかオデスさんを助けてあげることはできません。だからひとりで子どもたちを育てているのです。こうしたエイズで両親を失った子どもたちを助け、みんなが学校に通えるように、ユニセフでは子どもたちに食事をあげたり、宿題をみてあげたりする施設を作っています。オデスさんがゆっくり休める場所も用意してあります。
オデスさんに育てられている子どもたちのなかのひとり、12歳のマゼゴちゃんには大きな夢があります。それは看護師(かんごし)さんになることです。2年前になくなってしまった、お母さんのような病気の人を助けたいからだといいます。マゼゴちゃんの夢がかなうように、ユニセフはこれからもさまざまな支援(しえん)をしていきます。
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