国内のニュース(1)
HIV/エイズから子どもたちを守ろう!
〜「ユニセフ子どもセミナー2005夏」を通じて日本の子どもたちがアピール
2005年8月9日、ユニセフ子どもセミナーがユニセフハウスで行われました。今回のテーマは「HIV/エイズ」。HIV/エイズはなにかという話から、日本や世界での状況、そして子どもたちのようすを知り、自分たちでできること、おとなに行動してもらいたいことを考えました。50人以上の子どもたちをはじめ、おとなや大学生などHIV/エイズや世界の状況について関心がある人たちがあつまりました。
この日は60年前に長崎に原爆がおとされた日です。原爆がおとされた11時2分をむかえると、ネットワーカーのよびかけで、「もう同じあやまちがおこらないように」と平和の祈りをこめた黙とうが行われました。
☆ニュースレターVol.2をお送りしています。くわしい報告はニュースレターでもお知らせしています!
お手伝いしてくれた子どもネットOB・OGのみなさん
秦 聖一郎さん/新田 真之介さん/中津川 有紀さん/山村 望さん/藤原 美典さん/須藤 沙織さん/内田 沙希さん/田中 絢也さん/油井 望奈美さん/伊藤 円さん(日本ユニセフ協会インターン)
司会進行役(ネットワーカー)
品川夏乃さん/炭谷耕太郎さん
≪橋本先生のおはなし≫
この日の講師をつとめたエイズ予防財団の橋本幹雄(はしもと・みきお)先生は、HIV/エイズについての基本的な知識や、HIVウイルスに感染するとどうなるのか、どのように予防したらいいのかについてみんなに話をしました。
日本においてもこれまでに1万人以上の人がHIVウイルスに感染したり、エイズ患者になっていることを報告しました。この報告された数のなかでだいたい3分の1の人たちがエイズの症状があらわれてから自分がHIVに感染していたこということを知ったという人たちです。そのときには、すでに症状が悪くなっていて、それからお薬を飲んでも効かなくて命をおとすこともあるそうです。「自分は関係ない」と思って、早めに検査を受けていない人がいるそうです。
今、HIV/エイズを治す方法はみつかっていませんが、病気の症状をおさえたりする薬はあります。薬は1カ月に20万円かかり(日本の場合は障害者認定が受けられるので、1カ月12000円で治療を受けられる)、決まった時間に忘れずにのまなければいけません。いろいろな副作用もありますが、薬さえあれば、いままでと変わらない生活がおくれます。その薬が手に入るのは、今世界で薬を必要としている600万人のうち100万人だけ。6人にひとりです。ほんの一部の人たちしか、薬を手に入れることができません。1日1ドルで手に入る薬があっても、1日1ドルや2ドルで生活をしている人たちにとっては、まだ手のとどかないものなのです。
≪ビデオ≫
遠くに住んでいてイベントに参加できなかったネットワーカーには、今回のイベントでみたビデオを貸し出します。HIV/エイズのことを知ってもらうためにも、お友だちや家族といっしょにみてください。ビデオを見て、思ったこと感じたことをメーリングリストや掲示板に書いてみよう!
☆『Sipho and Joyce』(スワジランド)25分:家族をHIV/エイズでうしない、2人だけで生活をするきょうだいのお話
☆『Mercy』(タイ)50分:エイズホスピスで生活をするきょうだいとお友だちのお話
どちらも英語の字幕がありますが、日本語での解説はありません。
こちらからお送りする送料は無料ですが、返却するときは送料をふたんしてください。
≪「わたしたちにできること」「おとなにしてもらいたいこと」発表!≫
セミナーの後半には、「わたしたちにできること」「おとなにしてもらいたいこと」を考えて発表しました。「訴えたいこと」をテーマにメッセージを発表したチームもありました。
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- 先生が生徒にHIV/エイズについて伝える(先生も子どもたちに、HIV/エイズを身近な問題として考えてもらえるように、勉強をしてほしい!)
- 自分たちが学校で行動をおこす(みんなに知ってもらう、募金活動をする)
- 身近な問題に興味をもつ
- おとなが子どもたちの可能性をもっと尊重してほしい
- 人にやさしくする(人はひとりじゃない!)
- ノーマライゼーション(障害がありながらも、ほかの人と同じ生活ができるような環境づくり)をすすめたい!
- メディアを通じて、今日みんなが知ったことを若者やおとなたちに伝える
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≪早水さんからのコメント≫
みんなの発表を見て、日本ユニセフ協会事務局長の早水研(はやみ・けん)さんからコメントがありました。早水さんは、スワジランドに実際行ってきて、HIV/エイズによって子どもたちが危機にあっていることを目の当たりにしたお話をみんなにしました。また、みんなの意見のなかで出ていた言葉、「近くの人にやさしくする」「ひとりじゃない」などの言葉を引用しながら、自分たち、つまり子どもたちにもできることを考える大切さについて話しました。
≪橋本さんからのコメント≫
最初のアイスブレーキングで行われた、「HIV/エイズについて知っていること・イメージすること」で、「みんながHIV/エイズについてとても良く知っているので、感心しました」とお話しました。また橋本さんのお話はたくさんの情報があったにもかかわらず、とても熱心に聞いてくれたことがうれしかったとお話していました。
≪みんなの感想(アンケートより)≫
- みんなで発表できてよかった。発表とか自分で考えることで知識が深まると思ったから
- ゆっくり質問できる時間がなくて残念だった
- 自分がHIV/エイズについて知らなすぎた
- 世界の現状がよくわかった。私たち日本人は本当に恵まれていると思いました。また、私たち一人一人にできることをさがすきっかけになりました。
- グループワークのときに発言があまり積極的でなかった。
- エイズのことだけじゃなくて、世界の紛争についても知りたい!
- エイズ患者の人と直接話がしてみたかった。
- 今日知ったことを、ほかの人にも広めていきたい。
参加してくれたみんな、どうもありがとうございました!
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