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世界のニュース(1)

アメリカ南部 超大型ハリケーン・カトリーナ
被害にあった子どもたちを助けたい!

支援物資の衣類を受け取りにきた人に、ORSの効きめと作り方を伝えるスタッフたち

アメリカの南部をおそった、超大型ハリケーン・カトリーナ。避難者は100万人以上、死者・行方不明者の数は、数千人といわれています。ユニセフも国連チームの1グループとして支援にあたっています。今回は、ハリケーンの被害にあった、そして同じ子どもたちのために、ボランティアにとりくむアメリカの子どもたちのすがたをおつたえします。

南部アメリカ・アーカンソー州にあるレッドフィールドの街。超大型ハリケーンで被災したおよそ300人の人びとが、この街の教会に一時避難しています。1週間前に、人びとはここへ被災しはじめました。

今朝ここへやってきたばかりの被災者もいます。ここにいる人たちすべてがカトリーナの嵐の被害にあったわけではありません。暴行をうけた人たちもいます。多くの人びとが暴行をうける現場を目撃したり、なかには襲われた人もいて、恐怖でおちつかない日々を送っています。

「あれは、人生で最悪のできごとだったよ」ランディくんは話しました。「すべてがあのコンベンションセンターで起こったんだ。死んだ人、レイプ…。まるでドラマのなかの出来事のようだった」

13歳のロビンさんもニューオリンズにあるコンベンションセンターでの暴行を目撃しました。彼女は自分がみてきたことを忘れようとしたそうです。今は教会に被災して落ち着いた気持ちをとりもどしつつあります。

友だちと一緒にコンピューターにむかう13歳のロビンさん

◆学校に戻る子どもたち

ロビンさんはこう話します。「私はここがすきなの。だって私たちを楽しませてくれるから。まわりには私たちを助けてくれる人がいるし、何でもある」

ロビンさんはレッドフィールドで中学生になったばかり。ロビンさんをはじめカトリーナで被害やその影響をうけた子どもたちにとって、学校に戻るということがもとの生活をとりもどすために大切な役割をしています。子どもたちを学校に通えるようにすることで、心の傷をいやすのに効果的な方法だということは、これまでにユニセフがおこなってきた緊急支援の経験で明らかになっています。

教会のボランティアやスタッフは、学校に通っている子どもたちを受け入れています。子どもたちからの希望があれば、それにこたえるようにもしています。

◆同じ子どもたちへ手をさしのべよう

若い男の子や女の子の数をふくめ、多くのボランティアの人びとが、レッドフィールドでの救援対応にあたっています。その若者たちが活動を通じて、すべてを失って、住むところをなくしてしまったたくさんの子どもたちと友だちになりました。

新しい被災者たちが来ると、友情は新しいコミュニティへとひろがっていきます。そして子どもたちが被災した経験こそ、同じ被災した子どもたちの生活を豊かなものにしていると、ボランティアのメンバーは話しました。

「私はたくさんのことを学びました」13歳のボランティアのタイラーさんはそう話しました。「ここにいる家族をうしなった子どもたちが、何人も涙をながしていました…。それがとてもつらかった…」

今後、嵐で離ればなれになってしまった家族や、そしてこれからもレッドフィールドの街に住む人びとのために、ずっとくらすことができる家の確保などを中心に活動を続けています。

≪ユニセフの活動≫

ユニセフは国連チームのひとつとして、今回のカトリーナにともなう緊急支援をおこなっています。たとえば、子どもたちの遊び道具が入ったレクリエーション・キットや、80人分の学用品が入ったスクール・イン・ア・ボックスを子どもたちに届けています。遊んだり、みんなで勉強をしたりすることで、心の傷をいやし、もとの生活を一日でも早く取り戻すために役だてられています。

ユニセフから届けられたレクリエーション・キットをかこむ、ミシシッピー州にあるメリディアンの子どもたち。
★レクリエーション・キットってなんだろう?中身をのぞいてみよう!(英語)

文房具で描いた絵を、みんなにみせるティニトラちゃん。スクール・イン・ア・ボックスには、お絵かきができる文房具も入っています。
★スクール・イン・ア・ボックスには、どんなものが入っているんだろう?中身が見れるよ!(英語)

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