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No.19
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世界のニュース(1)

コートジボワール:
HIV/エイズ−安全な明日をむかえるための検査

コートジボワールをふくむ、アフリカのサハラ砂漠より南にある国ぐにの人口は、世界の人口の10パーセントにすぎません。しかし、HIVウイルスとともに生きるひとたちは、世界の60パーセント以上が、この地域に集まっています。コートジボワールのある西アフリカでは、エイズにおかされている人たちの割合が高い地域です。今回は、そのコートジボワールでのお話をごしょうかいします。

◆◆◆

19歳、大学生のマリーナさん。ピア・エデュケーターにはげまされて、HIV検査をうけました。さいわいにも、マリーナさんはHIVウイルスに感染していませんでした。

トジボワールにある街、アビジャンにすむマリーナさんは19歳。大学生です。 マリーナさんがエイズの検査の結果を聞いたとき、急になきだして、手で顔をおおいました。そのなみだは、うれしさと、安心してながしたなみだだったのです…そう、マリーナさんはHIVウイルスに感染していませんでした。

「検査の結果を待っているのはとてもつらかった…。でも私は神様にいのりつづけていたの。だから、結果を知ったときは、すごくほっとしたし、とてもうれしかった!」。

コートジボワールにすむ人のなかで、7パーセント以上の人たちがHIV/エイズとともに生きています。これは西アフリカのなかでも高い数字です。コートジボワールだけではなく、どの国でも、最もHIVウイルスに感染する可能性が高いのは、マリーナさんのような若者たちです。

マリーナさんがこの検査を受けようと決めるまでは、とても時間がかかりました。何週間も悩んだあげく、マリーナさんはこのことを解決をしたくて、ユニセフが支援をしている「アクション・ライト」という施設に足をはこびました。ここでは、無料で検査したり、相談したり、HIV/エイズについて学ぶこともできます。

マリーナが検査をうけるまえに会ったのは、カウンセラーのマリ・ルイーズさんでした。検査の結果を伝えるのもマリ・ルイーズさんの仕事です。「もしこの検査があなたにとって良い結果だったらいいわね」

「でも、もし陽性だったとしても、だれも見捨てたりはしないわ。わたしたちはここで、あなたたちを支えつづけなくちゃ。わたしたちはみんなが無料で治療をうけたり、HIVウイルスとまえむきに生きることができるように心のサポートをするの」。

HIV/エイズについての意識を若者たちに広めるために、学校や大学にむかう「アクション・ライト」のピア・エデュケーターたち。

「アクション・ライト」では、同世代の同じ若者にHIV/エイズについての知識を伝える活動をする、若いピア・エデュケーターたちがいます。学校や大学にピア・エデュケーターが訪問して、HIV/エイズについての知識や予防方法について伝える活動もしています。

「誰かが、どんな危険がHIVウイルスにもたらされるのかについて知らせなかったり、ないがしろにしていたりすることが、一番あぶないことなんだ」ピア・エデュケーターのエバリストは、学校で彼の話を聞こうとしてあつまってくれた何百人もの生徒を前に、こう話しました。「だから、多くの若者たちは本当にこの事実を知らせてほしいと思っているんだ。だって、もっと学べば、もっとHIVのことを知ることができるし、HIVウイルスをどうやって予防するかについても学ぶことができるんだから」。

マリーナが、自分がHIVウイルスに感染していないかを知りたいと思うようになったのは、「アクション・ライト」のピア・エデュケーターたちが、マリーナの大学にやってきたときのことでした。これがきっかけとなって、マリーナはHIVエイズのもたらす危険や予防方法についても知ることができました。知識も身につけたマリーナも、今では世界でHIVウイルスが広まるのを防ごうとしています。

「いろんなことを教えられたわ。私はテストをまだ受けていない人たちともっと話そうと思うの。自分がHIVに感染しているかどうか、知ることは大事なことだって」。

世界では、毎日6000人以上の15歳から24歳の若者たちが、HIVエイズにあらたに感染しています。若者たちのあいだで、新しい感染者がこれ以上増えないようにすることは、ユニセフをはじめ、HIV/エイズとたたかう活動をつづけている団体にとって、もっとも急がなければならないことだと言われています。

2005年のおわりからスタートした「子どもとエイズ」世界キャンペーンでは、2010年までに、HIV/エイズと共に生きる若者の割合を25%減らすことが目標のひとつにふくめられています。「子どもたちのために、エイズと戦おう」という合言葉に、活動がつづけられています。

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