世界の子ども物語
ユニセフの倉庫をのぞいてみよう
(デンマーク コペンハーゲン)
グデー、グデー(こんにちは)
私はユニコ。中学生です。日本から見学に来ました。よろしく。
地元や向かい側のスウェーデンからは大勢見学に見えるけど、日本からはめずらしいね。私は案内役のビヨン、熊という意味です。
日本でもとても有名なアンデルセンの「人魚の像」から歩いて20分くらいですね。
そう、コペンハーゲンの自由貿易港の中にあるんだよ。
© UNICEF/DENMARK−03
ユニセフ物資集積センター(倉庫)の外観
ずいぶん大きな倉庫ですね。
サッカーのピッチが3面取れるくらいの敷地かな。倉庫の壁に大きくUNICEFと書いてあるからめだつよね。ちょっとしたコペンの名所だね。倉庫の中へどうぞ。ヘルメットかぶってね。自転車で回ろうね。
© UNICEF/DENMARK−05
プロダクションラインで作業中
わー、すごい、大きな棚が天井まで積みかさなってる!
1,233種類の品目がいつも備蓄されているからね。スチールの棚ごとにその品目番号と、棚の所番地が書いてあるのがわかるかな。
ベルトコンベアで流れてくる箱に何か入れている。何をしている人たち?
「プロダクション」と呼ばれている作業をしているのさ。 ユニコ、2005年にいったい何本の鉛筆がこの倉庫から出荷されたと思う?
途上国の小学生が何人いるか知らないなぁ…。それに、一人に何本行渡るかわからないけど、500万本くらいかな。。
ブー。正解は約1,100万本。ちなみにA5版のノートブックは620万冊、ボールペンは420万本、通学用カバン330万個。鉛筆けずりは…
待って、待って!メモが追いつかないよ。
© UNICEF/HQ05-0203/Tom Pietrasik
ははは。考えてみて欲しいのだけど、ユニセフの支援している或る国の小学校に学用品を送る場合、この箱には消しゴムだけ、あの箱には定規だけ、という風にしたら、受け取った国の教育省は大変だよね。各学校ごとに詰め替えなければならないから。
そうか、たとえば、生徒数を100人と考えて、1年分の必要な学用品を大きなカートンボックスに入れて送ればいいわけですね。
そうそう。受け取った教育省は300人の小学校には3カートン送ればいいのさ。このセンターは世界中のメーカーや商社から国際競争入札で、しかも大量に購入するからすごく安く買っているのだけれど、品目毎に購入するので、ここでニーズに合わせてセットパッキングする必要があるんだ。この作業をプロダクションと呼んでいる。
なるほど。このやり方は緊急支援のときも役立つんですね。
その通り。ユニセフはWHOやUNHCRといった他の国連機関と話し合いをして、自然災害の緊急支援や難民キャンプで暮らす子どもたちの必要な物資に優先順位をつけて選び、セットと作っているのですよ。
国連の中でも協力しながら世界の子どもたちのために働いているのが分かりました。今日はたくさんのことを知りました。
マンゲタック(ドイツ語で「ありがとうございました」)。