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平成21年度春季ユニセフ・キャラバン・キャンペーンの報告

1979年の国際児童年よりスタートし、全国を4年間で一巡している『ユニセフ・キャラバン・キャンペーン』。今年度の春は、下記の日程で九州地方4県を訪問しました。

  • 5月26日〜27日:熊本県
  • 5月28日〜29日:鹿児島県
  • 6月2日〜3日:宮崎県
  • 6月4日〜5日:大分県

『ユニセフ・キャラバン・キャンペーン』では、各県とも一日目には知事・教育長への表敬訪問及び教職員・指導主事対象の研修会、二日目には学校でのユニセフ学習会を実施しました。知事・教育長への表敬訪問では、知事・教育長とのメッセージ交換を行い、県内でのユニセフへの支援に感謝を表すとともに、引き続きのご理解とご協力をお願いしました。

県内の教職員、指導主事の方々を対象とした「ユニセフ研修会」では、ユニセフの活動や特長についての説明に加え、ユニセフが推進している地球市民としての自覚などを養うことを目的とした「開発のための教育」の手法を用いて、全員が参加する「子どもの権利条約」についてのアクティビティ(子どもに優しい“まち”をつくろう)を行いました。

研修会の参加者からは、「“子どもの権利条約”をよりよく、より身近に知ることができると同時に、子どもの優しいまちについて考えることによって、子ども達を取り巻くよりよい環境について考えることができました。世界中の、特に発展途上国の子ども達の教育環境についても思いをはせ、全ての子ども達が幸せになれるよう、より多くの人に理解がもらえるよう知らせていく活動をしていかなくてはと改めて思いました。」「毎日、身近なことしか考えられませんが、この研修で地球環境全体として広い目で、物事を考えることができた。このことは、これからの子どもたちに伝えていかなければならないと思います。」など、さまざまな感想が寄せられました。

学校のプログラムでは、まず、ビデオ「ユニセフと地球のともだち」を上映。世界の子どもたちの現状とユニセフの活動についてお話をした後、児童・生徒の皆さんに体験学習をしていただきました。体験学習では、ネパールで毎日の水くみに実際に使われている水がめを運んだり、マラリアの原因となるハマダラ蚊から子どもや家族を守るための蚊帳の中に入ったりしました。これらのプログラムを通して、世界の子どもたちの現状についての理解を深め、途上国で生きる子どもたちのために、自分にできることを考えていただきました。

子どもたちからは、「ぼくは前まで、小さくなったえんぴつや、使い終わったノートなどをたくさんすてていました。でもこの勉強をして、世界にはえんぴつもノートも無い国があるんだなと思いました。これからは、小さくなったえんぴつを捨てないで、たくさん使おうと思います。」「この日本で、当たり前のように使えるきれいな水は、世界のいろんな国では、きたない水を使っている。その水くみのせいで、学校に行きたくても行けない人がいっぱいいるのを知って、自分たちの生活は、とても豊かな生活なのだとわかりました。それに、きたない水のせいで、日本では、かんたんに予防できる病気でも3秒に一人の赤ちゃんが死んでしまったり、5才までしか生きられない人がたくさんいると思ったら、とても残こくだと思いました。」「世界には私が普通になにげなくすごしている1日を一生懸命に生きている子供がいると考えたら、自分もしっかりしなきゃいけないと思いました。世界には自殺する人がたくさんいるけれど、その人達にもこの事を知ってもらって、ちゃんと生きてほしいと思いました。世界中の人達が少しでも幸せに生きられるようになるには、自分は何をすべきかしっかり考えてまず出来ることからやっていきたいです。また、これからもっと世界中の子供達について知りたいと思います。」などの感想が寄せられました。

今回のキャラバンでも、ユニセフを応援してくださるたくさんの方々と出会い、有意義なキャンペーンを終えることができました。ユニセフ・キャラバン・キャンペーンを受け入れていただきました各県教育委員会および訪問校の皆さま、関係の方々に心より御礼を申し上げます。

写真:©日本ユニセフ協会 学校事業部

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財団法人 日本ユニセフ協会