シリアの子どもたち

写真に映るのは、シリアの郊外の町ダラーにある、非正規の学校で勉強する子どもです。この学校は、半地下にある家畜用の元飼料倉庫を活用したものです。ここに通ってくるのは、住んでいた家を追われ、逃げてきた国内避難民の子どもたちです。

紛争が終わる気配もなく、学校までもが爆撃対象になっている中で、先生たちは、子どもたちが少しでも教育を受け続けられるよう必死に努力しています。

cUNICEF/UN041545/anonymous

cUNICEF/UN041525/anonymous

「家畜の飼料置場をきれいにして、学校にしました。80人くらいの子どもたちが通ってきます」と話すのは、3人いる先生のうちのひとり、ムハンマド先生(仮名)。子どもたちは、ここで主に読み書きを習っています。

モナ先生(仮名)も、「6つしか机がないので、子どもたちは交代で床に座って授業を受けなくてはいけない状況です」と説明します。 「でも、子どもたちは何も悪くないし、彼らには“学ぶ権利”があります。それに、学校に来て、少しでも日常を感じることは、彼らにとってすごく大切なことなのです。」(モナ先生)

cUNICEF/2015/South Sudan/Rich

ハヤットちゃん(7歳)
学校に通うのは初めてのハヤットちゃん。
「毎日学校にきて勉強をしなくちゃいけないの。大きくなったら学校の先生になりたいから。ここではテントに住まなきゃいけなくて、すごく大変だし、自分の家がとっても恋しい。テントはとても小さいの。」

cUNICEF/2015/South Sudan/Rich

ナジルくん(6歳)
「先生が後ろを向いたときに、小石を友達の足に投げて遊ぶんだ!」といたずら大好きなナジルくん。でも、勉強にもとても意欲的です。「学校に来ると先生から書き方やアルファベットを習えるから学校が大好き。ここは前の学校よりも大きくないし、大きい校庭もないし、教室に仕切りもないけれど、大切なのは毎日来て、勉強をすることだと思う。」と話してくれました。

すでに6年ものあいだ続いているシリア紛争。非正規でも学校に通えている子どもたちがいる一方で、学校に通えない子どもたちも170万人以上いると推定されています。

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