2022年度特集 すべての子どもに、を。

シリア

シリア北西部のキャンプで、水びたしになってしまった避難民キャンプを見つめる子ども

シリア

シリア地図

<基礎データ>

  • 面積18.5万平方キロメートル(日本の約半分)
  • 首都ダマスカス
  • 人口1750万人(2020年)
  • 5歳未満児死亡率22/1000出生あたり(2019年)

<気候変動にまつわるデータ>

  • 子どもへの気候変動の影響が深刻な国ランキング*84/163位

    *順位が高いほど深刻であることを示します。

  • CO2排出量2791万トン
  • 世界全体のCO2排出量に占める割合0.08%
  • 国民一人あたりのCO2 排出量1.65トン

※データは主に外務省HP、「世界子供白書2021」による。地図は参考のために記載したもので、国境の法的地位について何らかの立場を示すものではありません。

~シリア危機ー子どもの死傷者、約1万3,000人に~

義肢を装着してダマスカスの街を歩くバッシャールさん(11歳)。
3年前、兄とサッカーをしていた時に、地面にあった不発弾が爆発して両脚をうしない、二人の兄は亡くなった。

紛争地域で、最も犠牲を強いられるのは子どもたちです。

シリアでは、2011年3月に始まった紛争が、11年が経過した今もなお続いています。2011年以降にシリアで生まれた子どもの数は約500万人で、平和な日常を経験したことがない子どもたちが年々増えています。

2021年、シリアでは900人近くの子どもが亡くなったり、けがを負ったりしました。こうした子どもたちの合計人数は、危機が始まって以来、まもなく1万3,000人に達します。

シリアは、紛争が始まる前は、とても安定した国でした。
ところが、紛争が始まり、たくさんの子どもたちが学校に通えなくなったり、難民になったりしました。また、とても多くの子どもたちが暴力を目撃したり、爆撃の音におびえたりするなど、心理的なストレスを抱えています。

ユニセフは、シリア全域、そして支援を必要としている推定580万人の子どもを受け入れている近隣諸国において、子どもたちを保護し、「子どもにやさしい空間」を設置することで、子どもやその家族がトラウマから立ち直るための心理社会的支援をおこなっています。

~紛争と自然災害ー二重の被害~

シリア北部では、紛争から逃れてきた何百万人もの子どもたちが、集中豪雨や雪などの厳しい天候にさらされ生活しています。

2021年1月、豪雨が1週間続き、あっという間に避難民キャンプが水びたしになり、テントは泥まみれになってしまいました。2022年1月にも、くり返し豪雨が発生し、被害が続いています。

シリアの冬は寒さが厳しく、気温が氷点下になる日もあります。
わずかな持ち物しか持たずに逃れてきた子どもたちとその家族は、暖かい服や毛布、暖房がなく、寒さをしのぐことが難しくなっています。

ユニセフは、シリアや周辺国で避難生活をおくる子どもたちに、暖かい冬用の衣服や靴などを届け、キャンプの子どもたちと家族を支援しています。

ユニセフが提供した冬用の服や帽子を身に着けるシリア避難民のラシドちゃん(4歳)

シリアの子どもたちから
歌のメッセージが届きました!

シリアの国内避難民で生まれつき視覚障がいのある少女アンサムさん(10歳)と子どもたちの力強い歌が、紛争で傷ついた街から届きました。

動画はシリア国内の激しく破壊された地域で撮影され、避難民の子どもたちが周囲のがれきに明るい色のペンキを塗っている様子を描いています。

子どもたちが世界中の人たちに伝えたいメッセージとは?
世界へ希望のメッセージを伝えるシリアのための歌「心の鼓動」にぜひ耳を傾けてみてください。

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