“気候変動から地球を守るために、
今すぐ行動を起こそう”
世界中で気候変動が起こっています。
過去30年間の日本の熱帯夜の平均日数は、
1910年からの30年間の平均の約2.8倍です。
出典:気象庁ホームページ「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」
※[全国13地点平均]日最低気温25℃以上(熱帯夜)の年間日数を選んでみよう
国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)によって1988年につくられた「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、各国政府から推薦された専門家たちが、世界中で発表される様々な研究データを分析したり、気候変動を抑える対策を考えたりして、5~6年ごとに報告書として公表しています。 世界のCO2排出量(燃料、セメント、フレアおよび林業・土地利用起源) IPCCの第5次報告書では、これからの100年間に、CO2をはじめ、温室効果ガスの増加の影響でどれくらい地球の平均気温が上昇するか、4つの異なるパターンのシナリオを描いています。 出典:※1 日本ユニセフ協会 子どもと先生の広場「子どもの気候危機指数」国別ランキング世界のCO2排出量と地球の気温の上昇
2013年に公表された第5次評価報告書によると、温室効果をもたらす二酸化炭素(CO2)の世界での排出量は、このように急激に増加しています。CO2をより多く排出している国が被害を大きく受けているわけではなく、実際には排出量の少ない国ほど気候変動の影響をより大きく受けていることが明らかになっています※1。
それによると、効果の高い対策が実行されもっとも気温の上がる割合が低いシナリオでも、2100年には2℃ほど気温が上がるといわれています。一方で、対策を取らずもっとも早いスピードで気温が上がると予想されるシナリオでは、4℃ほどの上昇が予測されています。
一番変化の早いパターンで気温があがるとすると、2050年になったとき、日本の天気はどのようになっているのでしょうか?NHKが2050年の天気予報を公開しています。
グラフ IPCC第5次評価報告書「WG III Figure Ts.2」(全国地球温暖化防止活動推進センターホームページ「IPCC第5次評価報告書特設ページ」)
ムービー WMO YouTubeチャンネル
「13-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示しています
「13-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
13-1
気候に関する災害や自然災害が起きたときに、対応したり立ち直ったりできるような力を、すべての国でそなえる。
13-2
気候変動への対応を、それぞれの国が、国の政策や、戦略、計画に入れる。
13-3
気候変動が起きるスピードをゆるめたり、気候変動の影響に備えたり、影響を減らしたり、早くから警戒するための、教育や啓発をより良いものにし、人や組織の能力を高める。
13-a
開発途上国が、だれにでも分かるような形で、気候変動のスピードをゆるめるための行動をとれるように、UNFCCC※で先進国が約束したとおり、2020年までに、協力してあらゆるところから年間1,000億ドルを集めて使えるようにする。また、できるだけ早く「緑の気候基金」を本格的に立ち上げる。
※国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、大気中の温室効果ガス濃度の安定などを目的につくられた条約で、1992年採択、1994年発効
13-b
もっとも開発が遅れている国や小さな島国で、女性や若者、地方、社会から取り残されているコミュニティに重点をおきながら、気候変動に関する効果的な計画を立てたり管理したりする能力を向上させる仕組みづくりをすすめる。
3世代にわたって同じ場所に暮らす家族が、気候変動のために暮らしが変わり苦しくなっていくようすを描いたイメージ映像です。気候変動によってその土地の天候や土の質が変わると、今まで豊かに育っていた農作物も育たなくなります。貧しい生活におちいり、子どもたちが教育の機会を失うなど、悪循環から抜け出せなくなってしまう人たちがたくさんいます。
1945~2020年の75年間、気候に関連した災害が発生する回数は増え続けており、特に台風やハリケーン、サイクロン、洪水や干ばつの発生家回数が増えています。
2020年、台風やハリケーン、サイクロンが起きた回数は、過去20年間の平均と比べて26%増えました。洪水が起きた回数も23%増え、洪水によって命を落とす人の数は18%増えました。
こうした災害の多くは連続して発生しています。一つの災害から次の災害へと、復興のための十分な時間もなく、食料不足や経済状況の悪化につながり、人道危機を引き起こしています。
気候に関する災害や自然災害が起きたときに、対応したり立ち直ったりできるような力を、すべての国でそなえることがさらに重要になっています。
気候変動
~未来を生きる子どもたちのために~
世界各地で大きな自然災害が立て続けに起きた2019年。 子どもたちにも大きな影響が及んでいます。災害に見舞われた地域では、人びとが必死に生活を立て直そうとしています。こわれてしまった学校の床を見ながら、大嵐がきたときのことを教えてくれるバドルルくん(9歳)。 私たちは、未来の地球のために、何ができるでしょう?
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