“だれもが公平に、良い教育を受けられるように、
また一生に渡って学習できる機会を広めよう”
サハラ以南のアフリカ地域では、
5人に1人が小学校に通えません。
※6〜11歳の子どものうち
小学校にさえ通いたくても通えない子どもたちは、世界に5900万人。そのうちの半数が、紛争の影響によって学校に通えない状況に置かれています。
シリアやイラク、イエメンなど紛争が長く続いている国の多い中東・北アフリカ地域で、子どもたちが学校に通えなくなっている理由を分かりやすく伝えています。
「4-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示しています
「4-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
4-1
2030年までに、男の子も女の子も、すべての子どもが、しっかり学ぶことのできる、公平で質の高い教育を無料で受け、小学校と中学校を卒業できるようにする。
4-2
2030年までに、すべての子どもが、幼稚園や保育園にかよったりして、小学校にあがるための準備ができるようにする。
4-3
2030年までに、すべての人が、男女の区別なく、無理なく払える費用で、技術や職業に関する教育や、大学をふくめた高等教育を受けられるようにする。
4-4
2030年までに、はたらきがいのある人間らしい仕事についたり、新しく会社をおこしたりできるように、仕事に関係する技術や能力をそなえた若者やおとなをたくさん増やす。
4-5
2030年までに、教育のなかでの男女の差別をなくす。障がいがあったり、先住民族だったり、特にきびしいくらしを強いられている子どもでも、あらゆる段階の教育や、職業訓練を受けることができるようにする。
4-6
2030年までに、すべての若者や大半のおとなが、男女ともに、読み書きや計算ができるようにする。
4-7
2030年までに、教育を受けるすべての人が、持続可能な社会をつくっていくために必要な知識や技術を身につけられるようにする。そのために、たとえば、持続可能な社会をつくるための教育や、持続可能な生活のしかた、人権や男女の平等、平和や暴力を使わないこと、世界市民としての意識、さまざまな文化があることなどを理解できる教育をすすめる。
4-a
子どものこと、障がいや男女の差などをよく考えて、学校の施設を作ったり、なおしたりし、すべての人に、安全で、暴力のない、だれも取り残されないような学習のための環境をとどける。
4-b
2020年までに、開発途上国、特に最も開発が遅れている国、島国やアフリカの国などの人が、先進国や他の国で、職業訓練、情報通信技術、科学技術のプログラムなどの高等教育を受けるための奨学金の数を世界的にたくさん増やす。
4-c
2030年までに、開発途上国、特に開発が遅れている国や島国で、学校の先生の研修のための国際協力などを通じて、知識や経験のある先生の数をたくさん増やす。
ミャンマーで暮らしていたロヒンギャの人びと。攻撃を受けて、となりの国、バングラデシュへ逃げ、難民としての暮らしを強いられています。ラシェッド君もそのひとり。家族の力になろうと一生けんめいです。そんなラシェッド君が心から願っていることとは何でしょうか。
学校に通えない子どもたちの割合(2021年)
小学校に通えない子どもは約6700万人。すべての年代で、サハラ以南のアフリカ地域の子どもたちが、もっとも学校に通うチャンスが少なくなっています。
また、中学校や高等学校に進学できるチャンスも限られています。世界全体でみると、14%(7人に1人)が中学校に通えず、30%(3人に1人)は高校に通えません。
小学校にあがる前に、幼稚園などに通っている子どもの割合(2018年)
小学校にあがる前の年齢(3〜5歳)の子どもたちが、幼稚園などに通って幼児教育を受けていると、その後、小学校にあがってからも、しっかり学校生活を送ることができ、学習についていけなくなったり、途中で学校をやめてしまったりする割合も低くなるということが分かっています。ですが、世界の約半分の幼児たちは、幼児教育を受けることができずにいます。その数は最低でも1億7500万人と言われます。
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