“だれもが安全な水とトイレを利用できるようにし、
自分たちでずっと管理していけるようにしよう。”
水道の設備がない暮らしをしている人は22億人以上います。
トイレがなく、道ばたや草むらなど
屋外で用を足す人は4億1,900万人です。
出典:Progress on household drinking water, sanitation and hygiene 2000-2022: Special focus on gender
ガビーちゃんとティミー君が、ユニセフの水と衛生についての活動を紹介してくれます。
「世界できれいな水を使えない人は、どのくらいいるの?」
「きれいな水を探すことはできないの?」
動画を見て、その答えをみつけてください。
「6-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示しています
「6-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
6-1
2030年までに、だれもが安全な水を、安い値段で利用できるようにする。
6-2
2030年までに、だれもがトイレを利用できるようにして、屋外で用を足す人がいなくなるようにする。女性や女の子、弱い立場にある人がどんなことを必要としているのかについて、特に注意する。
6-3
2030年までに、汚染を減らす、ゴミが捨てられないようにする、有害な化学物質が流れ込むことを最低限にする、処理しないまま流す排水を半分に減らす、世界中で水の安全な再利用を大きく増やすなどの取り組みによって、水質を改善する。
6-4
2030年までに、今よりもはるかに効率よく水を使えるようにし、淡水を持続可能な形で利用し、水不足で苦しむ人の数を大きく減らす。
6-5
2030年までに、必要な時は国境を越えて協力して、あらゆるレベルで水源を管理できるようにする。
6-6
2020年までに、山や森林、湿地、川、地下水を含んでいる地層、湖などの水に関わる生態系を守り、回復させる。
6-a
2030年までに、集水、海水から真水を作る技術や、水の効率的な利用、排水の処理、リサイクル・再利用技術など、水やトイレに関する活動への国際協力を増やし、開発途上国がそれらに対応できる力を高める。
6-b
水やトイレをよりよく管理できるように、コミュニティの参加をすすめ、強化する。
水道の蛇口をひねれば、きれいで安全な水が出てくる…その生活は当たり前のものではありません。もし水道がなかったら、私たちの生活はどうなるでしょう?
水がない、ということは、ただ「のどがかわく」ということにとどまらない、様々な問題を生み出します。動画「13歳のアイシャの一日~水を得るために~」を見て、水がないとどんなことが困るか考えてみましょう。
下の写真は、水にとても困っているアフリカのある村で撮影されたものです。 吹き出しには、村の人たちが困っていることが書いてあります。 写真と関係がある吹き出し全部を、線をひいてつなげてみましょう。
出典:ユニセフ・ワークブック いのちの水(P.3)
世界ではいまだ、3人にひとりがトイレを使えない現実があります。道ばたやくさむらで用を足すこと(屋外排泄)によって、病気の原因となるばいきんが、人の手や、はえなどの虫、川の水、地面などを介して人の口に入り、下痢などの病気をひきおこします。
トイレがないことのほか、「手洗い」などの衛生習慣が広まっていないことが原因で、多くの子どもが予防可能な病気で命を落としています。毎日1600人(2013年時点。2023年版の報告書では、1200人※)もの幼い子どもたちが、下痢性の病気で命を落としています。
出典:※ Diarrhoeal disease
きれいな水が手に入らなくて困っていると聞いて、「水を送ってあげたらいいのに」と思うかもしれません。でも、みなさんが1日に使う水を船や飛行機などで運ぶとしたら、どれだけのお金やエネルギーが必要になるでしょう。水は、簡単にあちらこちらへ運べるものではありません。
しっかり設備が整っていれば、水は使いまわすことができる持続可能な資源です。水は、空→地上→海をめぐっています。海や地上から蒸発した水は、雲をつくって雨になり、ふった雨は川の水や地下水になります。図のように日本では、全国で上水道・下水道の設備が整えられているので、安定して、安全な水をみんなが使うことができるのです。
上下水道の設備を整えることが、持続可能な水の利用には欠かせませんが、水道設備はお金も技術も必要なので、設備が整っている割合は国によって大きく異なります。
上水道などから各家庭に安全に管理された水が届けられている割合(2022年)
22億人の水道のない人びとのために、設備(水道インフラ)をつくるには、たくさんのお金も技術も必要です。設備ができた後も、その設備を保ち、守ることができる人材や制度が必要です。だから、特に開発が遅れている国ぐにに対しては、国際社会の協力が必要で、そのことがターゲットに掲げられています。
すぐに水道設備を作ることがむずかしいところでは、段階的に状況を良くしていけるようにします。ユニセフもそのための支援をしています。たとえば、川や池の水よりも安全な地下水をくみあげる井戸を作ったり、わき水を山からひいてくるような簡易水道を作ったりしています。
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