“災害に強いインフラを整え、新しい技術を開発し、
みんなに役立つ安定した産業化を進めよう
世界では、約26億人の人びとが
インターネットにアクセスできません。
特に開発が遅れている国ぐにの農村部では、11%の人が携帯電話の電波が届かないところに暮らしています。
出典:「Measuring digital development: Facts and figures 2023」(ITU)
「9-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示しています
「9-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています
9-1
すべての人のために、安くて公平に使えることを重視した経済発展と福祉を進めていけるように、質が高く、信頼でき、持続可能な、災害などにも強いインフラ※をつくる。それには、地域のインフラや国を越えたインフラも含む。
※インフラ:道やダム、電気をつくる発電所など、私たちの毎日の生活を支えている基本的なものや、病院や学校や公園など、安心・安全に暮らしていくためになくてはならない施設(しせつ)のこと
9-2
だれも取り残されない持続可能な産業化※1をすすめて、2030年までに、それぞれの国の状況に応じて、雇用と国内総生産(GDP)※2に占める農業や漁業など以外の割合を大きく増やす。もっとも開発が遅れている国については、その割合を2倍にする。
※1 産業化:技術がすすんで、農産物を加工したり、工場で物をつくったりできるようになること。
※2 国内総生産(GDP):その国で1年間に新しく生み出されたモノやサービスの合計金額
9-3
特に開発途上国の規模の小さな工場や会社が、安く資金を借りるなどの金融サービスをより利用できるようにし、モノやサービスの流れやその市場に、より広く組み込まれるようにする。
9-4
2030年までに、資源をよりむだなく使えるようにし、環境にやさしい技術や生産の方法をより多く取り入れて、インフラや産業を持続可能なものにする。すべての国が、それぞれの能力に応じて、これに取り組む。
9-5
2030年までに、イノベーション※をすすめたり、研究や開発の仕事をしている人の100万人あたりの人数を大きくふやしたり、政府と民間(会社など)による研究や開発への支出をふやしたりして、開発途上国をはじめとするすべての国で、さまざまな産業での科学研究をすすめ、技術能力をのばす。
※イノベーション:今までなかった新しい技術やアイディアをうみだすことや、今あるものを今までになかった方法で結び付けること
9-a
アフリカの国ぐに、もっとも開発が遅れている国ぐに、内陸の開発途上国、開発途上の小さな島国に対し、資金・テクノロジー・技術面での支援を強めて、開発途上国における、持続可能で、災害にも強いしっかりしたインフラの開発をすすめる。
9-b
さまざまな産業が発展したり、価値のある商品を創り出したりするための政策を整えることなどによって、開発途上国の国内の技術開発や研究、イノベーションを支援する。
9-c
特に、最も開発が遅れている国で、情報通信技術がより広く利用できるようにし、2020年までに安い値段でだれもがインターネットを使えるようにする。
2050年までに、世界の人口の3分の2以上が都市で暮らすようになると言われています。都市は農村とくらべると、経済的にも発展していて、様々な施設も整っているため、都市の人口が増えると、より質の高い教育や医療を受けられる人が増える、とも言えます。しかし一方で、都市のなかで貧しい人びとが暮らすいわゆる「スラム」といわれる地域が広がってしまうこともあります。
1996年に世界で7億5000万人だったスラムの人口は、現在、8億8000万人。そのうち3億人は子どもです※。
とても多くの人が密集して住んでいるスラムは、国が認めた居住区ではないため、行政の手もなかなか届きません。水やトイレ、ごみの処理などの生活に必要な設備が不十分で衛生状態も悪く、感染症がまん延しています。保健や教育などの公共サービスから置き去りにされた子どもたちの5歳未満死亡率は、時に農村よりも悪く、さらに小学校を修了できる割合も低いことがあります。
世界人口と都市人口の推移
出典:グラフ Advantage or Paradox? The challenge for children and young people of growing up urban, UNICEF, 2018
※ Shaping urbanization for children ─ A handbook on child-responsive urban planning,UNICEF,2018
年間、何百万トンものプラスチックごみが、地球をよごしています。大量に捨てられるプラスチックごみは、特に厳しい環境で暮らす子どもたちの健康を害することにもつながっています。
安全な衛生環境がなかったり、教室がなくて学校に通えなかったり、多くの課題に直面しているコートジボワールで、みんなの悩みの種だったプラスチックごみを大変身させる取り組みがはじまっています。
丸い円は、それぞれの国ごとに研究・開発に使っているお金の大きさを表しています。
円がグラフの右側にある国ほどGDP(国内総生産=国の経済力を示す)に対して、より多くの割合を研究・開発に投じていることを示します。
また、円がグラフの上のほうにある国ほど、人口100万人あたりの研究者の数が多いことを示しています。
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