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フィリピン台風緊急募金 第30報
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フィリピン中央部を襲った史上最大規模の台風30号(英語名:ハイエン)から1年。地域や国、国際社会の取り組みを受けて、被災地では復興と長期的な成長の兆しが見えています。
7月時点で、フィリピン政府指導のもと、ユニセフを含めた人道機関は、緊急支援物資の提供から、子どもの健康を促進するための持続的なシステムの構築や、ほかの災害に見舞われた際に起きる同様の被害リスクの軽減へと、活動の方向性を転換しました。より長期的な復興の取り組みは全体的な成長支援に統合され、コミュニティとコミュニティを構成するしくみの回復する力(レジリエンス)の育成に焦点が絞られます。
ユニセフ・フィリピン事務所代表のロッタ・シルワンダーは「この1年子どもたちのために成し得てきたことを持続させ、今後の災害に備えてコミュニティを災害に強くしなければなりません。被災した地域は、自然災害が起きやすい地域です。被災から1年が経ちましたが、今後も支援を継続していきます。そして、今後起きるあらゆる自然災害は、同様の被害・破壊レベルとしてはならないのです」と述べました。
台風30号は、子ども600万人を含む約1,400万人の命と生活に甚大な被害を及ぼしました。自宅を失った人は約400万人で、そのうち170万人が子どもたちです。
この1年、ユニセフはより強くより回復力があるコミュニティと社会構造を作るべく、クリエイティブなパートナーシップと革新的な活動を通じて、支援活動を行ってきました。以下は、取り組みの一部です。
© UNICEF Philippines/2014/Joey Reyna |
この1年間のユニセフの主な活動は以下の通りです。
数字で見る概況
被災した人 1,410万人 |
これまでのユニセフの取り組み
水と衛生 |
130万人 | 50万4,209人 | 31万17人 |
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清潔な水を利用できるようになった人 | 学校用衛生キットを受け取った子ども | トイレを利用できるようになった人 | |
保健 |
130万人 | 1万5,707人 | 150自治体 |
はしかと風疹の予防接種を受けた5歳未満の子ども | 定期予防接種をすべて受けた1歳未満の子ども | 災害にも対応できるワクチン保冷システム(コールド・チェーン)を提供された自治体 | |
教育 |
62万4,783人 | 21万3,200人 | 3,470人 |
学用品や物資を受け取った就学前および学齢期の子ども | 仮設学習スペースで学習した子ども | 緊急下ならびに災害リスク削減の教育について研修を受けた教育関係者 | |
栄養 |
51万6,960人 | 6万8,858人 | 2万104人 |
栄養状態の検査を受けた 生後6カ月〜5歳未満の子ども | 乳幼児の適切な食事について カウンセリングを受けた 2歳未満の保護者・保育者 | 鉄と葉酸サプリメントの 必要量を摂取した妊婦 | |
子どもの 保護 |
4万60人 | 2,244人 | 153カ所 |
「子どもにやさしい空間」を通じて、心のケアを受けた子ども | 子どもの保護に関する研修を受けた ソーシャル・ワーカー、警官、コミュニティの人 | 設置された「子どもにやさしい空間」 |
<水と衛生>
© UNICEF Philippines/2014/Joey Reyna |
清潔な水への安全なアクセス、水キットや水処理用品の提供、巨大な貯水用タンク、家庭用の貯水容器の提供で130万人を支援。 |
<教育>
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<保健>
<無償現金給付>
<子どもの保護>
<栄養>
© UNICEF Philippines/2014/Joey Reyna |
生後6カ月から5歳未満の子ども51万7,000人が栄養状態の検査を受けた。 |
シルワンダー代表は「ユニセフとパートナー団体は、子どもたちの命を守り、子どもたちがより強くなれるよう、取り組んできました。台風30号(ハイエン)のような大きな災害下では、どのようなことが起きなかったか認識しておくことも重要です。我々の懸命な取り組みと国内外からの大きな支援により、大きな被害が起きたにもかかわらず、コレラやはしかなどの感染症が発生しなかったことは、誇れる事実です」と述べました。
* * *
ユニセフの支援要請に対し、国際社会からあたたかい支援が多く寄せられました。これにより、災害発生から1年となる2014年11月までの重要な活動資金はすでに確保されています。あたたかいご支援をお寄せくださったみなさまに、心より感謝申し上げます。
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