ネパール大地震 第3報
ネパール大地震
35郡、280万人の子どもが被災
ユニセフ情勢レポート
【2015年4月26日 カトマンズ(ネパール)発】
4月25日に発生した地震で甚大な被害に見舞われたネパールでは、子どもたちへの影響が懸念されています。ユニセフの情勢レポートから、最新の状況とユニセフの支援活動についてご報告します。
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被災地概況
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© UNICEF Nepal/2015/Rupa Joshi |
地震発生後、屋外に避難する人々。 |
25日に襲ったマグニチュード7.9の大地震による被害は、ネパールの75の郡のうち35郡に広がりました。
同国が地震による大災害に見舞われるのは、8,500人の死者を出した1934年の地震以来81年ぶり。懸命の救出活動が続く中、犠牲者の数は刻々と増え続けています。
避難民となった人々の多くは屋外での生活を余儀なくされ、町の中は広場などに身を寄せ合う人であふれています。人々を日中の日差しや雨、夜の寒さから守るためのビニールシートやテントといった避難施設、安全な水、トイレなどの衛生設備の支援が急務となっています。
ユニセフ活動ハイライト
ユニセフは、被災した35郡の人口(700万人)の4割を占める280万人の子どもに支援を届けるべく、緊急救援活動を開始しています。
- ユニセフは、ネパール国内に備蓄していた物資を利用して緊急支援活動を始めると同時に、テント、防水シート、ワクチンや注射器、緊急医療キットなどの追加物資を、コペンハーゲン物資供給センターを通じて調達しています。
- 多くの負傷者に対応するため、保健・人口省を通じて病院用テントを提供しています。
- カトマンズ周辺の16カ所すべての避難所に、給水トラックで水の供給支援を始めています。
- 下痢による脱水症を防ぐ経口補水塩や亜鉛の錠剤を、最も被害の大きかった11の郡に配布しました。
- 避難所での流行が心配される、はしかなどのワクチンを準備しています。
- 被災地域に仮設の学習スペースを設置して、子どもたちの勉強が途絶えないよう支援しています。こうしたスペースでは、被災した子どもたちのカウンセリングなど心理社会的支援も行う予定です。
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