ジェームズくんは南スーダンの首都ジュバにあるAl Sabah小児医院に連れられてきました。この病院は、国内で唯一の子どものための病院です。
病院に連れてきた時のジェームズくんの体重はわずか8キログラムしかなく、衰弱して目を開けることさえできませんでした。
ジェームズくんは、当初は飲むことができなかった栄養治療用のミルクを飲めるまでに少しずつ回復し、2週間後ピーナッツバターに似たペースト状の栄養治療食を食べられるようになりました。
重度栄養不良の子どもの治療のために特別に開発された栄養治療食は、高いカロリーで豊富な栄養素が含まれています。
常温保存が可能で、袋の口を開けてそのまま食べることができるため、重度栄養不良状態を治療するための必要不可欠な手段であるとともに、家庭に持ち帰って与えることで治療を続けることができるため、入院日数を減らす役割も果たしています。
重度の急性栄養不良の子どもは、十分に栄養を摂取している子どもと比較すると死亡する確率が5〜20倍高いと言います。
重度の栄養不良の子ども一人につき、健康児並みの体重に戻すための6〜8週間の治療には、およそ136袋の栄養治療食が必要です。
Al Sabah小児病院では、ジェームズくんの状態が快方に向かっています。もうすぐ退院できることに、父親のラクさんが感謝の言葉を口にしています。
「病院のみなさんに大変感謝しています。一時は希望を失いかけていましたが、多くのサポートのおかげでもうすぐ家に戻ることができそうです」
世界では、栄養不良が原因で1日8,000人以上の幼い命が奪われています。
ユニセフは、災害や紛争の被災地から農村部の村々まで、子どもたちが暮らすあらゆる場所で栄養状態の検査を行ない、治療センターを開設し、幼い命を栄養不良から守る活動に日々力を注いでいます。
栄養不良を予防するため、ユニセフは地域に根付く、栄養検査や病気予防の方法を習得した保健員の育成にも力を注いでいます。
地元出身の保健員は、栄養教室や体重測定、家庭訪問などを通して子どもたちの成長を支え、最寄りの保健施設と村々をつなぐ橋渡し役も担っています。
ユニセフ(国際連合児童基金)とユニセフ協会(国内委員会)は、世界約190の国と地域で、子どもたちの命と健康、権利を守るために活動しています。
活動資金はすべて、個人、企業、法人・団体のみなさまからの民間募金、各国政府からの任意の拠出金に支えられています。民間募金は、全体の活動資金の約3割を占めています。
民間募金は先進34の国と地域にあるユニセフ国内委員会(日本では日本ユニセフ協会)等からユニセフ本部に送られます。ユニセフ本部は、各国の子どもの状況をみて、ユニセフ現地事務所にお金をおくり、各国政府と協力して、子どもたちのための活動を行なっています。
世界中で、深刻な栄養不良の子ども300万人に栄養治療を行い、病気への抵抗力を高めるビタミンAを2億7,300万人の乳幼児に投与しました。また、71ヵ国で7,000以上の学校を対象に井戸や水道、衛生施設の建設・修理を行いました。
紛争下のシリアや大地震に見舞われたエクアドルなど、108ヵ国で344の緊急事態に対応しました。孤児など保護者のいない5万人以上の子どもの安全を確保し、300万人以上に心のケアを提供、1,170万人の学齢児に教育支援を行いました。
※お申込みいただいた募金は、ソフトバンクを通じて日本ユニセフ協会へ寄付されます。
※継続寄付を複数回お申込みされた場合、最後の一口分のみが翌月以降も継続寄付の対象となります。
ユニセフ募金は税額控除の対象となり、年間の寄付合計額-2,000円の40%が所得税額から控除されます。
確定申告にて寄付金控除を受けるためには、当協会が発行する領収書が必要です。寄付金控除について >
募金のお申込完了ページにて、「団体からの領収書を希望する」ボタンを押し、注意事項に同意の上、領収書をお申込みください。領収書はソフトバンクから当協会へ入金後に発行します。都度寄付は募金のお申込みから通常約2〜3か月後に、継続寄付は、その年1月〜12月に当協会が受領したご寄付の領収書を翌年1月にまとめてお送りします。
継続寄付にお申込みいただいたご支援者の皆さま(月額500円以上)で、領収書発行を希望された方には、ご参加期間中、広報誌「ユニセフ・ニュース」をお送りします。
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