エボラ出血熱、終息宣言!
2014年3月からリベリア、シエラレオネ、ギニアを中心に、西アフリカだけでなく世界中で猛威をふるったエボラ出血熱。エボラの流行が始まって以降2年以上の間に、2万8,637人が感染し、そのうち4,767人が子どもでした。そして、死亡者1万1,315人のうち、3,508人が子どもであり、死亡者の4分の1を占めています。
2016年1月14日、みなさまからお寄せいただいたあたたかい浄財によって、エボラ出血熱流行3カ国(リベリア、シエラレオネ、ギニア)では終息宣言を迎えることができました。また、エボラ出血熱予防で得た手洗いの習慣や衛生的な生活指導は、マラリア、下痢、肺炎などの感染症を防ぐ意味でも、大きな成果を残すことができました。
エボラ出血熱流行の主要3カ国での終息宣言を受け、日本ユニセフ協会は、2014年3月よりご支援をいただいておりました、エボラ出血熱緊急募金の受付を、2016年1月31日(日)をもって終了させていただくこととなりました。これまでの皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。
また、3カ国でエボラから生還した1,260人以上の子どもたちには、コミュニティに戻ってからも多くの課題が待ち受けており、医療の面でも社会生活の面でも困難に直面しています。
また、ギニア、リベリア、シエラレオネでは、2万3,000人ちかい子どもたちが片親もしくは両親を亡くしました。それらの子どもたちにとっては、今日をもってエボラの影響が終わるということはありません。ユニセフは、緊急募金活動終了後も、エボラが流行し始めた当初より引き続き、必要とされた支援物資や水と衛生支援の提供、コミュニティでの啓発活動のための人員配置、エボラで孤児となったり影響を受けたりした子どもたちへの支援、そして、子どもたちが教育を続けるための支援活動などを続けていきます。コミュニティの人々が自ら先頭に立って行動できるよう、ユニセフはパートナーと共に、コミュニティを基盤としたネットワーク構築に取り組んでいきます。