日本ユニセフ協会

ユニセフ現地レポート

現地で活躍する日本人スタッフより 医者が150人しかいない国で幼い命を守るには… 危機に翻弄される最貧国
9人に1人が5歳まで生きられない

私が勤務するシエラレオネは、アフリカ大陸の西端に位置する、世界で最も貧しい国のひとつです。2002年に内戦が終結したあとも、エボラ出血熱の流行や自然災害など度重なる危機の影響で復興が遅れ、国民の大半がいまだ安全な水も電気も容易に利用できない生活を送っています。乳幼児の死亡率は世界で4番目に高く、マラリアをはじめ肺炎、下痢など治る病気で多くの幼い命が失われています。こうした子どもたちの命と健康を守る支援活動を策定・実施すること、それが私の仕事です。

1万5,000人の地域保健員
家庭訪問中の地域保健員

子どもたちが病気で命を落とす大きな要因は、この国の医療人材の極端な不足です。医者の数は全国でわずか150人足らず。住民5万人強に対し1人しかいない計算です。そんな中で子どもたちの健康を支えているのが、ユニセフなどの研修を受けて各地で活動する1万5,000人の地域保健員たちです。ユニセフは今、この地域保健員を国の医療制度に一層深く組み込む取り組みを保健省とともに進めています。

これにより、すべての地域保健員が正当な待遇を受け、実証済みの救命方法を身につけ、医薬品を携えて、より多くの命を守れるようになってきています。今後は、最も脆弱な新生児のための医療ケアや、母子への医療無償化政策の後押しなどにも力を入れ、現在の高い乳幼児死亡率を数年以内に大幅削減することを目指しています。

医療だけ、ユニセフだけでなく
治療を受けて回復中の赤ちゃん

明るく前向きな現地の人々といるとつい忘れそうになりますが、この国の日常生活は困窮を極めています。入院治療を終えた子どもが、自宅に戻ったとたん再び栄養不良や病気に陥るケースを目の当たりにするたび、医療だけでなく貧困・栄養・衛生・教育など多くの課題を、現地政府や他機関と力を合わせて解決していくことの重要性を痛感します。一人でも多くの子どもが健康で幸せな人生の一歩を踏み出せるよう、私も力を尽くします。

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