先進国に生まれていれば防げたはずの肺炎、マラリアなどの感染症や下痢、栄養不良などで犠牲となる子どもの多くは、途上国の貧しい地域や紛争地帯、医療施設のない辺境の村々など、劣悪な環境で必死に生きる子どもたちです。
先進国に生まれていれば防げたはずの肺炎、マラリアなどの感染症や下痢、栄養不良などで犠牲となる子どもの多くは、途上国の貧しい地域や紛争地帯、医療施設のない辺境の村々など、劣悪な環境で必死に生きる子どもたちです。
栄養不良の子どもは抵抗力が弱く、あらゆる病気にかかりやすくなります。2歳までに栄養が不足すると、その後の発育が阻害される恐れもあります。
貧しくて医者にかかれない、村に診療所がないなどの理由で、多くの子どもが病気になっても医療サービスを受けられずにいます。
近年頻発する紛争で、孤児や避難民となる子どもが後を絶ちません。病院の破壊や食糧事情の悪化により失われる命も多くあります。
家の近くで戦闘が始まって以来、母親とともに林の中で避難生活を続けていましたが、やがて水も食べ物も尽き、意を決した母親は、ラムを抱いて避難民キャンプへ向かう船に乗り込みました。幸い、二人は保護され、現在はユニセフが支援する病院で治療を受けています。
しかし、支援にたどり着く前に手遅れになってしまう子どもたち、今も紛争地域で身動きが取れずにいる子どもたちなど、南スーダンだけでも数十万人の子どもが命の危険にさらされています。
深刻な栄養不良の子どもを回復させる治療用ミルク164杯分に変わります。
3つの病気(はしか、風疹、おたふく風邪)の予防接種用ワクチン43回分に変わります。
袋から出してすぐに食べられるペースト状の栄養治療食259袋に変わります。
マラリアを媒介する蚊から子どもを守る殺虫処理済みの蚊帳93張りに変わります。
地域で活動する保健員16人に、子どもの病気への対処法の研修を1日実施できます。
※ご寄付の金額は任意です。
※輸送や配布のための費用は
含まれません。
※2015年10月現在の価格
今日は山岳地域での予防接種の日。1歳のジェシカが母親に連れられてきたのは、ユニセフが支援する診療所です。グアテマラは、高い貧困率や栄養不良率、頻発する自然災害など、感染症が流行しやすい環境にありますが、子どもたちの多くは貧しさのため医療サービスを受けることができません。月に2回開くこの診療所は、周辺の30の村々に住む家族にとって、子どもを守る頼みの綱となっています。
最も貧しい北部州のイエンディでは、2012年から地元の保健員や住民たちと急性栄養不良の治療プログラムを開始。家々を訪問して栄養不良の子どもをいち早く見つけ、センターにつなげ治療を受けた9割以上の子どもの命が助かっています。
地域の診療所で働くビクトリアは、数年前にマラリア予防用の蚊帳6,000張りの支援を受けたことをきっかけに、地元のすべての学校と集会所で蚊帳の使い方や衛生習慣の指導を始めました。今では、子どもたちが学んだ知識をすすんで実践し、ガーナの子どもの最大死因であるマラリアの発症数は以前の1/4に減りました。
2015年・南アフリカ:ユニセフが支援する北東部ソウェト地区のセディバスト小学校で給食を食べる子どもたち
1949年・日本:ユニセフの支援を受けた新潟県長岡市立新町小学校で給食を食べる子どもたち
戦後まもない頃、日本はまだユニセフから支援を受ける側にありました。国中が戦争の痛手を抱え、生まれる子どもの11人に1人が5歳までに命を落としていました。これは現在のサハラ以南のアフリカ諸国とほぼ同じ水準です。
日本の子どもたちの健康状態を改善するため、1949年から1964年までの15年間、学校給食用の粉ミルクや医薬品、衣料などが支援されました。この間、ユニセフに命を支えられた日本の子どもたちは150万人にのぼります。
その後日本が目覚ましい復興を遂げ、支援を受ける側から届ける側へと変わっていったことは周知の通りです。今では世界有数の支援国となり、乳幼児死亡率は345人中1人と、世界で最も低い水準になりました。その努力の軌跡は、いかに厳しい状況からでも、子どもたちを守り未来をひらいていくことは可能であることを示し、今も苦境にある多くの国の人々にとって希望となっています。
主に予防可能な原因によって、5歳の誕生日を迎えられずに命を落としてしまう子どもの数は、年間590万人。1990年の1,270万人から約53%減少しています。
2000年から2015年の間の5歳未満児死亡数を見ると、年間3.9%の割合で減少しており、1990年代と比べると死亡数の減少率は2倍以上です。
それでもまだ、何百万人もの幼い命が失われ、子どもたちの苦境に
追い討ちをかけています。
私の仕事は、幼い命を守るユニセフの支援物資を、アフリカ東南部21ヵ国の子どものたちのもとへ確実に届けることです。輸送の手配から貯蔵施設の建設、現地スタッフの育成まで、幅広い任務に携わっています。
この地域では、今も続く南スーダンの紛争やマラウイの洪水被害、コンゴ民主共和国やブルンジの難民問題など、子どもたちの命を脅かす緊急事態がひんぱんに発生しています。慢性栄養不良の子どもの割合が世界で最も高い地域でもあり、体力の低下した幼い子どもたちが、感染症や下痢性の病気などで年間100万人以上も命を落としています。
ワクチンの入った保冷庫
予防接種を受ける赤ちゃん
支援物資のなかでも、ワクチンは厳重な温度管理が必要です。大切な物資を常に安全な状態に保てるように、私たちは2015年、冷蔵施設のモニター計器を開発しました。協力してくれたのはケニアの大学の学生たちです。他にも、倉庫を管理するスタッフ、輸送担当の運転手、ワクチンを接種する保健員など、現地の多くの人が、幼い命をつなぐ活動を支えています。こうした努力もあり、近年、この地域の1歳未満の子どもたちへの予防接種率は9割近くに達しています。
東南アフリカ地域で活動していて最もつらいのは、紛争の影響で子どもたちへの支援が阻まれる時です。2014年、南スーダンのワクチン貯蔵施設が被害を受けた時は、悔しさのなか、それでも子どもたちにワクチンを届けるために皆で知恵を絞りました。この地で生まれた子どもたちが、厳しい現実を生き抜き、病気や栄養不良から守られ、学校に通い、やがて平和な社会をつくる一員となれるように、これからも現地の人たちと一緒に汗を流していきます。
栄養治療食を食べる子ども
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、乳幼児期から青年期までの子どもたちの命と健やかな成長のために、現在150以上の国と地域で活動しています。保健、栄養、水と衛生、教育、暴力や搾取からの保護、HIV/エイズ、緊急支援、アドボカシーなどの支援活動を実施し、その活動資金は、すべて個人や企業・団体・各国政府からの募金や任意拠出金でまかなわれています。
ユニセフは、世界36カ国・地域にユニセフ国内委員会を置き、募金、広報、アドボカシー(政策提言)活動を行っています。1955年に設立された日本ユニセフ協会は、ユニセフ本部との協力協定に基づく日本におけるユニセフ支援の公式機関です。日本の民間部門におけるユニセフ募金・広報・アドボカシー活動は、日本ユニセフ協会が窓口を担っています。
世界中で、子どもの免疫力を高めるビタミンA 5億1,400万錠、下痢による脱水症を治療するORS(経口補水塩)7,430万袋、マラリア蚊を防ぐ殺虫処理済みの蚊帳2,640万張りなど、幼い命を病気から守る多くの支援物資を調達しました。
紛争下のシリアでは、1,560万人に安全な飲み水を提供し、290万人の乳幼児に予防接種を実施。西アフリカのエボラ出血熱感染国では、51ヵ所に地域ケアセンターを開設するなど、98の国と地域でおよそ300件の緊急事態に対応しました。
※2014年実績
当協会への個人のみなさまからの寄付金(賛助会費も含まれます)は、「税額控除」の対象となります。
当協会が公益財団法人へ移行した2011年4月以降の寄付金から、従来の「所得控除」に加えて「税額控除」の
どちらか有利な方式を選択できます。「税額控除」を選択されると、多くの場合、従来よりも控除額が大きくなります。
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