【2017年2月6日 ニューヨーク発】
本日2月6日、「国際女性性器切除(FGM)根絶の日」に際して、ユニセフ事務局長アンソニー・レークと国連人口基金事務局長ババトゥンデ・オショティメインは以下の共同声明を発表しました。
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© UNICEF/UN05212/Dragaj |
FGMは、女の子の体に修復不可能な損傷を与え、耐え難い痛みを与えます。そして、深刻な精神的なトラウマを負うことにもなり、それは生涯にわたって癒されないこともあります。
また、妊娠期や、出産時において、命に係わる合併症を引き起こすリスクを高め、母親と子どもを危険に晒します。FGMは、女の子から自立を奪い、彼女たちの人権を侵害するものです。
女の子や女性の地位の低さを反映し、ジェンダーによる不平等や、世代を超えた差別や阻害の連鎖を助長するもの、それがFGMです。この暴力的な慣習の根絶のために私達はあらゆる手段を尽くしてきましたが、一方で、今年だけでも何百万人の女の子たちが強制的にFGMの被害を受けることになります。その多くは、15歳未満の少女です。
悲しいことに、世界にはすでに、2億人の女の子たちや女性たちが、この慣習によって引き起こされた損傷を抱えて生きており、彼女たちの住む地域コミュニティにも影響が出ています。
© UNICEF/UNI199639/Sibiloni |
2015年、持続可能な開発目標(SDGs)は、FGMとジェンダーによる不平等および開発には密接な関係があることを認識し、2030年までにFGM/Cを根絶するためのグローバルな活動を改めて呼びかけました。
2016年には、ユニセフと国連人口基金がFGMを根絶するための活動を共同で行っている2,900以上のコミュニティで、そこに暮らす840万人以上がこの慣習をやめることを宣言しました。
今年、私たちはこうした前進を積み重ねるためさらに迅速な行動を求めます。それはつまり、各国政府に対して、女の子と女性の権利を保護しFGMを防止する法律を制定し政策を執行することを求めていくことです。
また、FGMを受ける危険のある女性や受けざるを得なかった女性たちが、彼女たちのための支援をより受やすくすることです。さらに、FGMが引き起こす害や根絶することで得られる恩恵について家庭やコミュニティに周知し、そうした支援のニーズを呼び起こすことも含みます。
そして、最終的に、家族や地域コミュニティが自ら行動を起こし、女の子たちに対するFGM/Cという暴力を拒否することです。
私たちの世代で、FGMを完全に根絶しましょう。そして、そうすることで、すべての人々により健康でより良い世界を創っていきましょう。
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○世界全体では、30カ国に暮らす少なくとも2億人にのぼる女の子と女性が、何かしらの形式のFGMの被害を受けている。アフリカに集中する一方、FGMはアジア、ラテンアメリカ、アラブ諸国のいくつかの地域でも習慣的に行われている。グローバル化によって、世界中に分散したそれらの社会の女の子も危険に晒されている。
○2008年の発足以来、ユニセフとUNFPA(国連人口基金)の女性性器切除に対する共同プログラムは、FGMを無くすために総体的かつ差別を撤廃する活動を行っている17カ国を支援している。これまでに:
○2016年には、ユニセフとUNFPAの共同プログラムは、各国政府、市民社会、そしてコミュニティと共に以下を達成:
○切除された女性のうち14歳以下の女の子は4,400万人にのぼり、この年齢層に対して最も高い確率でFGMが行われている国は、56%のガンビア、54%のモーリタニア、11歳以下の女の子の約半数がこの慣習の被害を受けているインドネシアである。
○切除された女性と女の子の半数が、エジプト、エチオピアとインドネシアの3カ国に住んでいる。
○15歳から49歳の間の女の子と女性において最も高い確率でFGMが行われている国は98%のソマリア、97%のギニアと93%のジブチである。多くの国で大多数の女の子は5歳の誕生日を迎える前に切除が行われた。
○FGMに取り組む運動はより盛んになっており、15歳から19歳の間の女の子の切除の割合はこの30年間で減少している。たとえば、リベリアは41%、ブルキナファソでは31%、ケニアでは30%、そしてエジプトでは27%の減少が見られた。
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