世界のともだち

スタディツアー視察報告

モンゴル  スタディツアー報告  (2010年7月25日〜8月1日実施)

5. 家庭教育評価

ユニセフモンゴル事務所では地域の実情を深く理解した上で、地域住民が自分たちの生活の問題点を正確に理解し、継続的に自分たちの力で改善していけるよう効果的な啓蒙活動を行っています。「家庭教育評価」がその一つの方法です。これは評価表によって地域住民が自分たちの生活状況を、図のゲルの形をした表の評価項目に回答することで振り返るものです。回答方法はいたって簡明であり、チェック欄に改善されている場合は青、改善されていないものは黒、自分に当てはまらないものには黄色で塗りつぶすというものです。そして、評価を取りまとめ、改善すべき点を次年度のホロ開発計画に反映させています。

初めは意識の低かった参加者も、家庭教育評価によって自分の生活を改善しようという意識が高まり、多くの人々がこの活動に参加しています。指導者はゲル家庭評価表の33項目を一つ一つ説明していき、参加者はその場で自分の評価表に色を付けていきます。イラストやプロジェクターなどの視覚的で理解しやすいものを使用し、改善していない項目がある参加者にはその理由を言わせるなど、指導が徹底していました。

参加者の誰もが、真剣に話を聞き自分の生活を改善しようという意識が高いことが印象的でした。これらの熱心な姿は、家庭評価表の改善、イラストを含めた指導用の教科書の改善、そして、指導者の育成・向上など様々な努力の成果であることを強く感じました。

家庭教育評価を説明する指導員
講習会で説明を受ける人々
庭に作られたトイレ
ゲル型家庭教育評価

<< 前のページへ戻る

目次

次のページへ >>

日本ユニセフ協会