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ミャンマー洪水:被災者の多くはまずしい人々

2015年8月5日発


© UNICEF Myanmar/2015/Mohammad Badrul Hassan
住んでいた家が壊れてしまった親子

ミャンマーでは、はげしい雨と強い風により8万8000人の子どもをふくめ、25万人が被害(ひがい)を受け、死者(ししゃ)は50人をこえました。

洪水(こうずい)や地すべりで、道や学校、橋や保健所などがこわれ、人が行ったり来たりできなくなってしまいました。これによりユニセフは支援(しえん)や困っている人たちが何を必要としているのか調べることがむずかしくなってしまいました。

なかでも大きな被害を受けているチン州・ラカイン州・マグウェ州・サガイン州は他の州と比べて、より多くの0さいから4さいの子どもが命を落としてしまうところでもあります。たとえば、ミャンマーにおいて0さいから4さいのうちに命を落としてしまう子どもの22%がマグウェ州とサガイン州の子どもたちなのです。また、チン州では生まれた子ども1000人に対し90人が、マグウェ州は生まれてきた子ども1000人に対し105人が、0さいから4さいのうちに命を落としてしまいます。

ユニセフはきれいな水・きれいな場所の提供(ていきょう)や、保健・教育の分野でより早く子供たちを救うため、他の団体との活動を調整(ちょうせい)するなど、リーダーのような役をはたしています。

【チン州】
土砂崩れ(どしゃくずれ)や洪水によって電気を送ったり、物を送ることがむずかしいです。これによって食べ物が不足し、子どもたちが栄養不良(えいようふりょう)になってしまいます。これに対しユニセフは4000人分のトイレや人々がきれいな環境(かんきょう)で過ごせるための支援を始めています。

【ラカイン州】
この州はミャンマーで1番貧しい州のひとつです。この洪水の被害を受けた人の中には貧しい農村の住民や2012年に起きた民族(みんぞく)たちの戦いから逃げてきた人々もいます。ユニセフは7000人に対し、水をきれいにする浄水剤(じょうすいざい)、きれいな環境で過ごすための衛生(えいせい)キット、脱水症(だっすいしょう)を防ぐ経口補水塩水(けいこうほすいえんすい)を提供し、政府(せいふ)やそのほかの団体からのねがいにこたえ、食べ物や水を運んでいます。

【マグウェ州】
すこしずつ水はひいているものの、水が汚れたため、病気(びょうき)が広がってしまう心配があります。これに対し、3500の衛生(えいせい)キット(1万7000人分)や浄水剤(じょうすいざい)がまもなく送られる予定です。

【サガイン州】
一番、被災者(ひさいしゃ)が多いところです。5万2000人が15日間きれいな水を使えるよう、浄水剤(じょうすいざい)40万錠を提供しました。ミャンマー国内・国外からの支援の調整などもおこなっています。

すべての被災した子どもたち、その中でも特に貧しい人々への支援を大きくするために、ユニセフは923万アメリカドルの支援を世界中に要求(ようきゅう)しています。

■このニュースの詳しい内容は
 ミャンマー洪水 被災者の多くは貧困層 ユニセフ情勢レポート(8/5付)

公益財団法人 日本ユニセフ協会