平成24年度秋季ユニセフ・キャラバン・キャンペーンの報告
1979年の国際児童年よりスタートし、全国を4年間で一巡する『ユニセフ・キャラバン・キャンペーン』。8巡目となる今年度の秋は、下記の日程で中国地方と九州の計6県を訪問しました。
- 10月9日〜10日:鳥取県
- 10月11日〜12日:島根県
- 10月16日〜17日:山口県
- 10月18日〜19日:福岡県
- 10月23日〜24日:佐賀県
- 10月25日〜26日:長崎県
『ユニセフ・キャラバン・キャンペーン』では、一日目には知事・教育長への表敬訪問および教職員・指導主事対象の研修会、二日目には学校でのユニセフ学習会を実施します。知事・教育長への表敬訪問では、知事・教育長とのメッセージ交換を行い、県内でのユニセフへの支援に感謝を表すとともに、引き続きのご理解とご協力をお願いしました。
県内の教職員・指導主事の方々を対象とした「ユニセフ研修会」では、ユニセフの活動や特徴についての説明に加え、「子どもの権利条約」についてのアクティビティ(子どもにやさしいまちをつくろう)を行いました。
以下、研修会に参加した教職員・指導主事の方々からの感想(一部)です。
- ユニセフ・キャラバン・キャンペーンの来県のおかげで、地球規模の課題を再認識しました。教員として何ができるのかじっくり考えたいと思いました。
- ユニセフ=募金のイメージが強かったが、その理念を知ることができ、子どもたちの学びに結びつく多くの面を感じることができました。
- 日々生活していると、目の前のことに追われて、世界の他の国々の状況に思いをはせることがありません。世界の子どもたちの状況を知ることができ、客観的に自分の生活を見直す機会になりました。
- 子どもの権利について、考えることができる研修でした。他の方々の意見を聞くことで理解がより深まったと思います。
- 子どもを権利の主体としてみることの大切さを改めて感じました。子どもの幸福を通じて持続可能な社会のために努力していきたい。
学校でのプログラムは、まず、ビデオ「ユニセフと地球のともだち」を上映。世界の子どもたちの現状とユニセフの活動についてお話をした後、児童・生徒のみなさんに体験学習をしてもらいました。体験学習では、ネパールで毎日の水汲みに実際に使われている水がめを運んだり、マラリアの原因となるハマダラ蚊から子どもや家族を守るための蚊帳の中に入ったりしました。これらのプログラムを通して、世界の子どもたちの現状についての理解を深め、途上国で生きる子どもたちのために、自分にできることを考えてもらいました。
以下、児童・生徒のみなさんからの感想(一部)です。
<小学生>
- 遠い国のことのようにみえますが、実さいおこっているのです。今後わたしたちにどのようなことができるか考えてみます。今日の授業はいい体けんになりました。
- 同じ地球に住んでいるのだから外国だから自分たちはかんけいないと思わず、ぜひ協力していきたいです。
- 私は今まで具体的に何にこまっているのかをあまりよく知りませんでした。しかし、今回、ビデオや話を聞いて、汚い水を使っていたり、子どもが学校に行けないことが分かりました。私達も、そんな人達のためにぼ金活動などをしたいです。
- もっと自分がごうかな生活をするのではなく、困っている人などのためにぼ金をするほうが自分のためにもなるのだな、と思いました。
<中学生>
- 今日のユニセフの方の話を聞いて、日本でふつうだと思っていることが、ほかの国では、ふつうなことじゃないんだと思いました。
- 私たちは、水道のじゃぐちをひねれば、きれいな水を飲めますが、外の国では、長時間かけて水をくみにいったりしていて、でも、きれいな水ではなくて、病気になったりしていました。それを見て、ユニセフの人たちの活動は、とても大切だと思いました。
- ユニセフという活動は、前からノートで見たり、いろいろな場面で見ていました。でも、具体的な活動内容はあまり知りませんでした。今回、話を聞いて活動内容もよく分かったし、今の世界の現状もよく分かったので、いい機会だったなあと思いました。
- 学校にいけない子どもや、5才にならないうちに亡くなってしまう子どもたちなど、世界にはたくさんの人がいると初めて知りました。このことをきっかけにみぢかな募金などに参加して世界の子どもたちの力になれたらいいなと思います。
- 買い物をしたとき、募金箱を見つけたら、おつりの数十円、数百円を募金するだけでも、いろいろなことができるから、これから、やっていきたいです。日本も世界の国々に助けてもらったから、今度は、日本が助ける番だと思いました。
今回のキャラバンでも、ユニセフを応援してくださるたくさんの方々と出会い、有意義なキャンペーンを終えることができました。ユニセフ・キャラバン・キャンペーンを受け入れていただきました各県教育委員会および訪問校のみなさま、関係者のみなさまに心より御礼を申し上げます。
写真:© 日本ユニセフ協会 学校事業部
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