|
|
HOME > ニュースバックナンバー2015年 >
|
ユニセフ・中央アフリカ共和国 現地報告会
|
© UNICEF/NYHQ2014-0319/Grarup |
首都バンギの避難所に身を寄せる男の子。 |
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、2月27日(金)、ユニセフハウス(東京都港区)で、ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所に国連ボランティアとして赴任している小川 亮子・子どもの保護専門官による現地報告会を開催いたします。
武装勢力間の衝突が2013年12月に激化して以降、人道状況の悪化と不安定な情勢が続いている中央アフリカ共和国。約480万人が紛争の影響を受けており、うち約半数にあたる240万人が18歳未満の子どもとみられています。家を追われ、国内避難民として、もしくは近隣国のカメルーン、チャド、コンゴ、コンゴ民主共和国に難民として逃れている人は86万人(うち、8割は女性と子ども)にものぼり、地域全体の不安定化を招く要因になっています。
© UNICEF/NYHQ2014-0330/Grarup |
暴力から逃れるため、首都バンギの軍用空港に身を寄せる女性や子どもたち。 |
昨今「中央アフリカ共和国」という文字がニュースや記事に現れることは稀です。こうした間にも危機の真只中にいるのが、子どもたちです。ユニセフは、中央アフリカ共和国を「慢性的な情勢不安」から「複雑な構造の人道危機」に様相を転じたとして、シリアと周辺国や南スーダン、エボラ出血熱流行国と並ぶ、「最優先に人道支援活動を展開すべき国」のひとつとして位置付け、過酷な人道危機に瀕している子どもたちの存在が世界に忘れられることのないよう、状況への関心と支援活動への協力をよびかけています。
暴力から逃れるために茂みに身をひそめたり、武装勢力に囲まれて身動きがとれなかったり、絶え間ない恐怖の連続の中で暮らしている子どもたち。ユニセフ現地事務所は昨年12月、毎日少なくとも1人の子どもが殺傷されており、約1万人もの子どもが武力勢力に徴用されていることを発表しました。一方で、100万人以上の子どもを対象に、大規模なポリオの予防接種活動が行われたり、国全体の半分以上の学校が閉鎖された中で仮設学校の設立や学校再開プログラムが成果をあげたりしています。
当日は現地の最新情勢や子どもたちが置かれている状況と課題、特に武力勢力に徴用されている子どもたちとその解放状況、家族を失ったり、離れ離れになったりしている子どもたちの保護について報告する予定です。
© UNICEF/NYHQ2014-0407/LeMoyne |
栄養不良に陥った子どもにすぐ口にできる栄養治療食を与える母親。 |
現地では危機的状況にある資金不足と、道路の封鎖や略奪、人道支援関係者への攻撃などといった情勢不安により、本来実施できるはずである支援活動が困難を極めています。支援を必要とする子どもたちに、基礎的な保健サービスや安全な水、教育、保護の支援が届けられていません。小川・子どもの保護専門官もまた、こういった厳しい状況の中で活動しているひとりです。「武装組織に対して、子どもを徴用してはならないこと、すでに徴用している子どもを解放しなければならないことを理解・実行させるための話し合いを行っています。こういった話し合いは一回で済むものではなく、繰り返し根強く理解を促していくほかありません」と小川・子どもの保護専門官は述べます。当日は現地の状況に加え、解放されたものの悲惨な経験を強いられた元子ども兵士が子どもに戻るまでの、心のケアや社会復帰を目指して行われる「子どもにやさしい空間」など、子どもの保護分野の活動を中心に報告する予定です。
* * *
ユニセフ・中央アフリカ共和国 現地報告会
『世界から忘れられた緊急事態-240万人の紛争下の子どもたち』
日時: | 2015年2月27日(金)13時30分〜15時00分(開場:13時00分) |
会場: | ユニセフハウス1階ホール (〒108-8607 東京都港区高輪4-6-12JR品川駅または都営浅草線高輪台駅より徒歩7分) アクセス |
登壇者: | ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所 子どもの保護専門官 小川亮子(おがわ りょうこ) |
定員: | 120名(無料) |
申込方法: | 特設ページの申込フォームからお申し込みください。 ※ 締切:2月27日(金)午後12時まで |
備考: | ※ 先着順に受付けいたします。 ※ 定員に達した場合は、募集を打ち切る場合がございます。 ※ 本報告会は、報道機関による取材も予定されておりますので、予めご了承ください。 ※ 個人情報の取り扱いについてはこちらをご覧ください。 |