生後7ヵ月のウマラが、避難民キャンプの栄養センターに運ばれてきました。
母親がウマラを抱いて栄養センターに駆けつけたとき、ウマラはもう何日も食事らしい食事をとれず、下痢も続いて日に日に衰弱が進んでいました。体重計が指した数字は4.2kg。本来あるべき体重の約半分です。
一刻の猶予もならない重度栄養不良と診断され、1日3袋の高エネルギー治療食による栄養治療が始まりました。
母親はスタッフから指導された通り、毎日根気よく治療食を食べさせ続けます。当初は衰弱のあまり食べようとしなかったウマラも、母親に応えるかのように一度に口にする量が少しずつ増え、2週間めにセンターに来た時は、腕周りが7mm増えていました。
一方、体重の変化はほとんどなく、まだ決して油断ができない容体です。
ウマラの回復がようやく目に見えるようになったのは、3週間めに入ってからです。ずっと母親にもたれかけていた頭を自分で持ち上げ、スタッフの動きを興味深げに追いかけます。治療前と比べて腕周りは1cm、体重も1kg近く増えました。
それでもまだ健康体重には程遠く、あと数週間は栄養センターに通って慎重に治療と検査を続ける必要がありますが、ウマラが本来持っていた生きる力を取り戻し、死の危険から脱したことは明らかです。
ユニセフの支援で、また一人、幼い命が守られました。
ユニセフは、世界各地で栄養センターの運営を支援し、2017年1月~10月だけでも250万人以上の5歳未満児に重度栄養不良の治療を行ないました。
さらに、子どもたちを栄養不良にしないために、治療食や医薬品の提供、定期的な発育観察や栄養指導、予防接種デーを利用したビタミンAの投与、安全な水や衛生施設の提供・設置などさまざまな活動を組み合わせ、危機に強い環境づくりを行なっています。
ナイジェリアでは2009年より、ウマラが受けたような重度の栄養不良の子どものための画期的で安価な治療法を導入し、現在支援プログラムは子どもたちの状況が厳しい北部12州に拡大され、これまでに200万人以上の子どもを治療してきました。
現在も、約30万人の子どもを治療しています。
重度栄養不良の子どもひとりあたりの治療にかかる費用は160米ドル(約18,000円)です。
東ティモールでは、推定50%の子どもが発育阻害とよばれる慢性的な栄養不良に陥っています。その原因の一つに、正しい栄養知識の不足があります。
ユニセフは、国内13県で、母親支援グループを設立しました。支援グループで訓練を受けたボランティアは、地元の看護師と一緒に幼い子どものいる家庭を訪問し、子どもの発育観察と栄養のアドバイスするほか、地元の食材を使ったバランスの良い食事の作り方の講習会を開いています。
たとえば毎月、重度の栄養不良の子どもを治療する高エネルギー食59袋、あるいは、脱水症に陥った子どもを回復させるORS(経口補水塩)306袋に変わります。
たとえば毎月、3つの病気(ジフテリア、百日咳、破傷風)から子どもを守る予防接種用ワクチン111回分、あるいは、子どもの免疫力を高めて病気にかかりにくくするビタミンA 3,000錠に変わります。
たとえば毎月、子どもの成長を定期的に確認できる体重計3台、あるいは、緊急下で家族6人が清潔な生活を送るための水と衛生用品1ヵ月分に変わります。
毎月、地域の母親たちに栄養指導を行うための教材12セット、あるいは、栄養不良の子どもをすばやく見分ける簡易的な栄養検査992人分に変わります。
ユニセフ(国際連合児童基金)とユニセフ協会(国内委員会)は、世界190の国と地域で、子どもたちの命と健康、権利を守るために活動しています。
活動資金はすべて、個人、企業、法人・団体のみなさまからの民間募金、各国政府からの任意の拠出金に支えられています。民間募金は、全体の活動資金の約3割を占めています。
民間募金は先進34の国と地域にあるユニセフ国内委員会(日本では日本ユニセフ協会)等からユニセフ本部に送られます。ユニセフ本部は、各国の子どもの状況をみて、ユニセフ現地事務所にお金をおくり、各国政府と協力して、子どもたちのための活動を行なっています。
お申し込み時にご指定いただいた金融機関(銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行等)口座、またはクレジットカード決済による月々の自動引き落としとなります。本プログラムは、ご支援期間が決まっておりませんので、停止のお申し出をいただくまで継続されます。
ご利用ガイドはこちら>
本プログラムを通じてお寄せいただく募金の領収書は年1回、1月中に前年1月~12月の受領分をまとめて発行・送付いたします。
月々のご支援金額はご任意ですので、ご負担とならない金額をお決めいただければ大変ありがたく存じます。
国内で発行された下記カードはご利用いただけます。(JCB・SMBCのデビットカードは除く)
ただし、VISA、MASTERのマークが付いた下記カードはお取り扱いしておりませんのでご了承ください。(五十音順)
なお、JCBのマークが付いた下記カードはお取り扱い致しております。
エポスカード、エムアイカード、ジャックス、セディナ(セントラルファイナンス)、トヨタファイナンス、ビューカード、ライフほか
はい、できます。お電話またはインターネットでご連絡いただければ、変更の手続きをお取りいたします。
※ お申し込みいただいた引き落とし方法、クレジットカードの種類等により停止までの日程が異なります。
お電話またはインターネットでご連絡いただければ、次回のご請求までに間に合う分より停止いたします。
※ お申し込みいただいた引き落とし方法、クレジットカードの種類等により停止までの日程が異なります。
はい、当協会の収支報告および監査報告書を公開しています。当協会のユニセフ本部への拠出額と拠出率は、毎年、世界34のユニセフ協会(国内委員会)の中でトップレベルを維持しています。
詳しくは >
※1 新公益法人会計基準に則り、公益目的事業会計に配賦されている、事務運営費(正味財産増減計算書の光熱水費、火災保険料、施設管理料、建物減価償却費、什器備品など減価償却費)及び人件費(給料・報酬、福利厚生費、退職給付費用、賞与引当金繰入額)。
※2 2017年のユニセフ本部への拠出金14,700,000,000円は、公益目的事業会計の経常費用計18,171,741,749円の80.9%、ユニセフ募金17,946,679,349円の81.9%にあたります。
物心がつく前から、親が私の分も毎年末にUNICEF募金をしてくれていた。その後も自ら毎年続け、大学進学を機に始めたアルバイトを通して自ら稼ぐことを経験し、同時に新たにマンスリーサポートという支援方法へ移行した。
他の子どもが不幸でどうしてうちの子が幸せになれようかと思ったことがきっかけです。それは国内だけではありません。世界中の人々が違いを尊重し合い愛し合い幸せになれるように働かなければ未来は滅びに向かうだけだと思い、今の自分にできることは精一杯やろうと思ったからです。
マンスリーサポートを続けていて良かったことは貧困層のストリートチルドレンなどの子供が、支援団体があると知ると憎しみの心が感謝の心になるところです。
先進国でも増えている子どもの貧困や環境の不平等に危機を感じており、少しでも子どもの幸せにつながることに貢献できるのなら嬉しいと思いサポートをはじめました。ユニセフ・ニュースを通し、現状や課題を知ることができるのでありがたいです。
自分の子供ができた事で世界の子供達に対する考え方が変わったことがきっかけ。
自分の子供の幸せだけでなく、世界中の子供達の幸せを願う様になった。気が付いたら10年も続けていた。微力ですが10年も続けられた事に感謝したい。この先、20年、30年と続けられる様精進したい。
子供は地球社会の宝だと思っています。以前は思い立った時のみの寄付でした。マンスリーサポートをするようになって、少額ではありますが、月々確実に寄付できることで、微力ながらお役にたてているのではないかと思っています。
子供に直結する活動というところが響いたと思います。よかったと思ったときは何と言っても東日本大震災の時に日本にも支援があったことです。日本の子供がユニセフに支援を受けることなどないと思っていたから感動しました。
孫と一緒に暮らすようになって、温かい家、温かい食事、自分の気に入ったおもちゃ、安全な街など、幸せに満ちた生活を送っています。それに感謝して、世界中の子供たちが少しでも安全に清潔に暮らせるようになってほしいと思ったからです。
1946年、ユニセフ発足の年に生まれ、終戦後の食糧難の時代にユニセフ配給の脱脂粉乳で日本の子ども達が救われたことを忘れません。今も海外技術指導を続けていますが、日本人の役割の一隅と考えています。
250万人の子どもが重度の急性栄養不良の治療を受けました。
1,360万人の子どもがはしかの予防接種を受けました。
2,990万人の人々が安全な水の提供を受けました。
550万人の子どもが正規・非正規に関わらず、教育を受けました。
280万人の子どもが心理社会的ケアを受けました。
※2017年1月~10月の成果の一例
当協会への寄付金は、従来の「所得控除」に加えて「税額控除」のどちらか有利な方式を選択いただくことができます。「税額控除」を選択されると、多くの場合、従来よりも控除額が大きくなります。
例えば、税額控除を選択された場合、月々3,000円のご協力で、年間最大13,600円の所得税が控除されます。源泉徴収されている方は、確定申告によって還付を受けることができます。