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財団法人日本ユニセフ協会



ガザ人道支援 第1報
ガザ地区 人道危機 ユニセフ緊急支援活動開始

【2009年1月5日 ヨルダン・アンマン発】

© Office of H.M. Queen Rania Al Abdullah
ユニセフが開いた記者会見上で「人道的な停戦」を求めるユニセフ子どものための大使 ヨルダンのラニア王妃。

ユニセフ子どものための大使であるヨルダンのラニア王妃は、5日、ユニセフがガザで行った記者会見で、ガザに住む人々—特に子どもたち—を代表して、「人道的な停戦」を訴え、国際社会に人々の苦しみを軽減するためのあらゆる支援を求めました。

ラニア王妃は、シグリッド・カーグユニセフ地域事務所代表、そのほかの国連機関の代表者たちとともに、記者会見に出席しました。

世界のリーダーたちへの緊急メッセージの中で、ラニア王妃は、「国籍に関係なく、子どもたちが、軍事力の犠牲者となるなら、私たちのヒューマニティ(人道精神)は、完全ではありません。」ラニア王妃は、世界中の国々に、武力衝突を終わらせ、特に、ガザ地区とイスラエルを結ぶカルニ検問所の封鎖を解除し、小麦、燃料、医療品、そのほかの必須物資の輸送を阻害しないよう求めました。

求められる援助
© UNICEF/oPt/Iyad El Baba
ガザ市内の崩壊した家の瓦礫の中で。

「70人以上の子どもたちが命を落とし、600人近くが負傷しています。」ラニア王妃は続けます。「世界の人々は、子どもを亡くした母親たちに、なんと声をかければいいのでしょうか。一日に、5人の娘を失ったパレスチナの母親に。痛みに泣き叫ぶ子どもたちや、恐怖に打ち震える子どもたち、私たちが一生涯かかっても経験しないであろうトラウマ(心理的外傷)に対処しなければならない子どもたちを見る母親たちにどんな声をかけたらいいというのでしょうか?」

「彼らの命はどうでもいいのだと?その死は数える必要なないと?そんなこと言えましょうか?・・・母親たちに何と声をかけたらよいのでしょうか?」

ラニア王妃は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が国際社会に緊急援助を求めていることに言及しました。「最低限、各国政府は、ガザの人々の緊急のニーズを満たすために、UNRWAが要請した3400万米ドル(約32億3000万円)の緊急支援アピールに応えるべきです。いいえ、応えなければなりません。」

カーグ ユニセフ地域事務所代表に加えて、ラニア王妃のアンマンでの記者会見には、UNRWAのフィリッポ・グランディ事務次長、世界保健機関(WHO)のギュイド・サバティネリ特別代表、世界食糧計画(WFP)のジャック・ヒギンズ事務次長が同席しました。

子どもたちが矢面に
© UNICEF/oPt/Iyad El Baba
ガザ北部で。親戚のお葬式に出席するパキスタンの子どもたち。

独立した声明文の中で、カーグ ユニセフ地域事務所代表は、女性と子どもたちが、ガザの人道危機の矢面に立たされていると言及しました。

「人口の大半を占める子どもたちが、保護、心理的な援助、医療支援を最も必要としています。」カーグ ユニセフ地域事務所代表は話しました。「親を失ったり、家屋が損壊したり、強制撤去させられたり、必須医療品がなかったり、教育が中断されたりしている子どもたちの数は、まだ確定していませんが、膨大な数に上っています。イスラエル南部では、学校が攻撃されました。」

「ユニセフは、暴力を即刻中止し、人道救援活動と支援物資の配布が完全に実施されるよう繰り返し求めます。そして、子どもたちが守られるよう、国際法上の義務を遵守するよう繰り返し訴えます」カーグ ユニセフ地域事務所代表はさらに続けます。「子どもたちが声をあげないまま犠牲になったり、紛争の中でその声をあげないままになったりすることがあってはなりません。彼らの長い苦しみが終わるよう、手を打たなければならないのです。」

ユニセフは緊急支援活動を開始しています。


 動画を見る(英語)
2009年1月5日:
ユニセフ子どものための大使であるヨルダンのラニア王妃は、ガザの人々のための人道支援活動とガザの子どもたちを守るよう訴えました。