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2014年11月20日「子どもの権利条約」採択から25周年
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© UNICEF/NYHQ2011-1751/Pirozzi |
世界には、戦争に巻き込まれたり、予防できる病気で命を落としたり、過酷な労働を強いられたり、厳しい暮らしを送る子どもたちがいます。こうした子どもたちをはじめとする世界中の子どもたちの味方、それが、世界中のすべての子どもたちが持つ“権利”を定めた 「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」です。ユニセフ(国連児童基金)は、この条約に書かれた子どもたちの権利を守るために活動しています。
1989年に「子どもの権利条約」が国連総会で採択されてから25年。この25年間の国際社会の取り組みにより、子どもたちの状況は大きく改善しました。例えば、5歳までに命を失う子どもは1990年当時、年間1,260万人を数えましたが、2013年には630万人まで約半分に減少し、新生児死亡数も3分の1以上減少しています。また、開発途上国で小学校に入学した子どもの割合も、1990年の53%から81%まで大幅に向上しました。 一方で、世界の子どもたちの10人にひとりは出生登録がされず、5人にひとりは予防接種が受けられていません。貧しさゆえに働かざるを得ない状況に置かれている子どもたちもいます。 国と国の間だけでなく、同じ国の中でも、成長の恩恵が均等に配分されず、深刻な格差と不公平が生まれています。
© 二科展デザイン部/2014/原 弥生 |
第99回二科展デザイン部「ユニセフの活動をテーマとしたポスター展「子どもの権利条約採択25周年賞」 原 弥生さんの作品 「テレビなどで世界の子どもたちが大変な状況に置かれながらも頑張っている姿をみていたので、ユニセフの活動がテーマなら、ぜひ表現してみたいと思って応募しました。子どもたちを包み込むやさしい世界になってくれればいいなという想いを込めて創作しました。私のポスターが何かの役にたてば嬉しいです」 |
ユニセフは、「子どもの権利条約」誕生25周年の機会を捉え、子どもがひとりも取りこぼされない、平和で公平な世界の実現を訴えています。
この機会に、日本ユニセフ協会においても、四半世紀前に世界のおとながこの条約を通じて世界中の子どもたちに約束したこと、即ち「だれもが大切な“ひとり”」というメッセージがイラストやグラフィック、写真などに力強く表現されたポスターの数々を展示した企画展を開催いたします。本企画展は、全国公募展 一般社団法人二科展デザイン部主催「第99回二科展デザイン部」C部門 「ユニセフの活動」をテーマとしたポスター展で入賞された受賞作品で構成されています。本企画展を通じ、これから対処すべき課題を考え、 「子ども最優先」の行動へのきっかけとしていただけますと幸いです。みなさまのお越しをお待ちしております。
「子どもの権利条約」25周年記念
ユニセフ・テーマポスター二科展入賞作品展
■日時: | 2014年11月17日(月)〜2015年1月末 平日:午前10時〜午後6時 第2・4土曜日:午前10時〜午後6時 閉館日:日曜・祝日・上記以外の土曜日 |
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■場所: | ユニセフハウス1階 企画展示スペース (〒108-8607 東京都港区高輪4-6-12 JR品川駅または都営浅草線高輪台駅より徒歩7分) |
© 日本ユニセフ協会 |
最終審査の様子 |
■展示作品について
本企画展では、一般社団法人二科展デザイン部主催「第99回二科展デザイン部」C部門 子どもの権利条約25周年にちなんだ「ユニセフの活動」をテーマとしたポスター展の入賞作品から21点の作品をご紹介しています。ユニセフハウス2階常設展示においても、ユニセフが活動の基盤としている「子どもの権利条約」の条文を分かりやすく紹介しています。
展示中の入賞ポスター制作者名(21名・五十音順・敬称略)
池知 隆 (高知) 石黒 初彦 (三重) 出渕 光一 (香川) 伊東 恵子 (佐賀)
岡田 絵里香 (大阪)
鈴木 夏美 (岩手) 園 こうじろう (福岡)
竹田 桂子 (広島/外務大臣賞) 多田 晋(大阪)
西本 誠 (長崎) 野村 仁美 (広島)
速水 理沙 (広島/公益財団法人日本ユニセフ協会会長賞)
原 弥生 (山口/子どもの権利条約採択25周年賞) 東 加代子 (佐賀) 平石 年 (群馬)
藤井 一輝 (山口) 村井 滉 (神奈川) 森北 さわこ (福岡)
吉田 隆至 (奈良) 吉田 夏樹 (佐賀) 若月 佑美 (静岡)
■第99回「二科展」デザイン部C部門特別ポスターテーマ:「ユニセフの活動」
© 日本ユニセフ協会 |
展覧会の様子 |
美術団体「二科会」が毎年秋から全国巡回開催する美術展
「二科展」。この「二科展」には絵画・彫刻・ザイン・写真の4部門があり、作品は公募から選ばれます。
2014年、第99回「二科展」デザイン部C部門のテーマは「ユニセフの活動」。
ユニセフの活動は「子どもの権利」を守ることであり、これを広く定めた「子どもの権利条約」が2014年、採択から25周年を迎えることから、一般社団法人二科会デザイン部は、子どもを最優先に考え、行動するよう働きかけるポスターデザインを公募することとし、ユニセフと子どもの権利条約25周年の2種類のロゴマーク及び「だれもが大切な“ひとり”」というキャッチコピーを盛り込むことを応募条件としました。
応募作品総数:310点 うち入賞数:69点 (審査員数:約80名)
※ユニセフハウスにおける展示では、子どもの権利条約採択25周年賞など入賞者作品を含む21点の作品をご紹介しています。
■子どもの権利条約とユニセフ
「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約です。 18歳未満を「児童(子ども)」と定義し、国際人権規約(第21回国連総会で採択・1976年発効)が定める基本的人権を、その生存、成長、発達の過程で特別な保護と援助を必要とする子どもの視点から詳説。前文と本文54条からなり、子どもの生存、発達、保護、参加という包括的な権利を実現・確保するために必要となる具体的な事項を規定しています。1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本は1994年に批准しており、2014年11月現在の締約国・地域は194です。
条約発行後、ユニセフは、本条約の執行状況を確認し参加国に助言を与える「子どもの権利委員会」に参加するとともに、世界150以上の国と地域で実施する支援活動、ならびに日本を含む先進各国でのアドボカシー活動などを通し、条約にうたわれている権利の実現を目指しています。
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