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日本ユニセフ協会
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2月6日『国際女性性器切除(FGM/C)根絶の日』
ユニセフ(国連児童基金)/国連人口基金(UNFPA) 共同声明
2030年までに女性性器切除の根絶を

【2016年2月5日  ニューヨーク発】

2月6日「国際女性性器切除根絶の日」に際して、ユニセフ事務局長アンソニー・レークと国連人口基金事務局長ババトゥンデ・オショティメインは2月5日、以下の共同声明を発表しました。

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ユニセフと国連人口基金による共同声明

Bilen Yusuf, 12, poses for a photograph in her home in Gursum Woreda, Bombass district (Kebele), Somali Region, Ethiopia, 23 January 2015. Biden went through a Female Genital Mutilation (FGM) type known as Sunna-circumcision, last year which led to her mother being sued by the woreda Bureau of Women, Children and Youth Affairs (BOWCYA) for arranging the act without notifying the office. Though FGM is illegal by law, Sunna-circumcision still takes place in the Somali region because it is considered as a religious requirement by many. It is however, monitored by people from the BOWCYA office so that the circumcisers, upon the request of parents, would not cut to low or attempt Pharaonic circumcision, which is a very severe form of FGM. Pharaonic circumcision or infibulation, refers to the removal of all external genitalia and the sewing of the remaining parts of outer lips, only leaving a small hole for urine and menstrual flow, whereas Sunna-circumcision is the excision of all or part of the clitoris. Bilen says that she asked her mother to arrange it for her, because she did not want to be any different from her peers.

© UNICEF/UNI193031/Bindra

FGMの施術を受けた12歳の少女。FGMは違法となっているが、少女が暮らすコミュニティでは宗教上必要であると多くの人が信じており、依然としてFGMの施術を受けさせる習慣が残っていた。(エチオピア)

女性性器切除(FGM)は、女の子の健康を危険に晒し、権利を奪い、彼女たちが自分の持つ能力を最大限に発揮することを妨げる、命を脅かす暴力的な慣習です。

FGMは広範囲にわたって行われています。それは、特に最も広く施されているアフリカ、中東地域のみならず、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカ大陸のコミュニティーにも影響を及ぼしている世界的な問題です。そして、危険に晒されている女の子と女性の数は、現在の人口傾向が続く限り増え続け、これまでの努力によって得られた成果を帳消しにしてしまいます。

FGMは、差別です。それは、女性や女の子への差別を映し出し、強化する慣習であり、発展と人類の前進を阻害する負の連鎖を生み出します。

FGMを終わらせなければなりません。昨年9月に行われた国連持続可能な開発サミットでは、193カ国が満場一致で2030年までに女性性器切除を根絶するという新しい目標に合意しました。FGMが世界的な課題であることが認識されたことは、画期的なことです。

すべての女の子の幸せと尊厳を守るために

FGM/Cの根絶に向けた啓発パンフレットを手にする女の子。(モーリタニア)

© UNICEF/UN05209/Dragaj

FGMの根絶に向けた啓発パンフレットを手にする女の子。(モーリタニア)

しかし、この認識は、重要である一方まだ十分ではありません。すべての女の子の幸せと尊厳を守るために、私たちは国際社会の一員としてFGMを根絶する責任があるのです。

そのためには、この慣習の全容を把握するためのデータ収集を改善してもっと学び、そしてもっと行動しなくてはなりません。私たちはもっと多くのコミュニティと家族へFGMをやめるよう働きかける必要があります。伝統的な医術者を含めもっと多くの医療関係者と協働し、彼らに対しFGMを施したりサポートすることをやめるよう説得しなければなりません。この恐ろしい慣習の被害に遭ったもっと多くの女性や女の子たちを支え、恐ろしいトラウマから回復するための支援も必要です。そして、私たちは、世界中の女の子たちが声をあげられるよう後押しをし、FGMの根絶を訴えていかなくてはなりません。

すべての人がこの呼びかけに参加し、私たちが今つくり上げようとしている未来-2030年までに、すべての女の子が尊厳や人権や公平性を守られて成長できるようになる、そうした未来に、FGMは存在しないのです。

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