【2017年8月5日 東京発】
©日本ユニセフ協会 |
学校や地域でユニセフのことを広めてくださる中高生リーダーを育成する「ユニセフ・リーダー講座」を8月1日(火)・2日(水)に開催しました。
今年も全国の国際協力に関心のある元気な中高生たちが東京のユニセフハウスに大集合!北海道や富山県、岐阜県など遠方からの参加者も多く、生徒たちはお互いに積極的に交流をして親睦を深めていました。
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まずは、世界の現状やユニセフの活動について職員の話や映像で勉強しました。水を汲むためだけに学校に通えない子どもたちや、やっとたどり着いた川で汚れた水を汲んでいる子どもたちの映像を見た参加者たちからは、「うわー、大変」「こんな汚い水飲みたくない」など驚きの声が上がっていました。
熊本県からの参加者は、「このあいだの水害で断水して、自分も実際に水運びを体験した。すごく大変だった。」と話していました。
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座学のあとは、普段遠足や修学旅行の学生で賑わうユニセフハウスの展示室を見学しました。ガイドの説明を聞いたり、実物の難民キャンプ用のテントに入ってみたり、本物の支援物資を触ったり・・・みんな熱心にガイドやスタッフに質問していました。
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続いてのワークショップコーナー。ゲスト講師には、ネパール出身のエソダ・バスネットさんをお招きし、ネパールの子どもたちの現状についてのお話を聞いたあと、エソダさんが個人的に支援活動をしているティストン村という実際の小学校を例に、「もしあなたがユニセフの職員だったらどうやって状況を改善する?」というテーマでグループディスカッションを行いました。
ティストン村にはたくさんの課題があるそうです。まずインフラが整っていないこと。山の上から3時間かけて通ってくる子どももいますが、雨季になると、がけ崩れが起きて通学できなくなってしまいます。また先生たちの教え方も悪く、子どもたちは飽きて学校に来なくなってしまうそうです。
そして、女の子たちは、家事や水くみ、弟妹の世話など家のお手伝いに多くの時間を割かれるために、学校に行く時間や宿題をやる時間がなく、さらに、根強く残るカースト制度(社会階層)の文化により、社会階層が下と見なされている子どもたちは差別をうけやすい、という社会的な課題もあります。
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参加した生徒たちからは、
など、たくさんの提案が出されていました。
ふりかえりでは、日本ユニセフ協会のスタッフが、実際にユニセフが開発途上国の子どもたちが学校に行けるように実施している活動の具体例などを紹介。ちゃんと教えられる先生の育成などももちろんですが、子どもたちが学校に来る工夫を父母たちが一生懸命考えて小学校にブランコを設置した結果、児童の出席率がグンと伸びた、というバングラデシュの事例や、みんなで協力しないといけないサッカーやバレーボールなどの“チームスポーツ”を取り入れたおかげでカースト差別がなくなったネパールの中学校の事例などを聞いて、幅広い支援の方法を知ることができました。
最後はエソダさんとみんなでネパールの国民的ソング「レッサムフィリリ」を大合唱。グループメンバー同士で写真撮影をしたり、連絡先を交換したりと、友達の輪も広がったようでした。
参加者アンケートより一部抜粋
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