ユニセフ子ども物語
ムギシャのお話
ムギシャは6才の女の子です。
ムギシャの国はせんそうをしています。
ムギシャのおとうさんとおかあさんはムギシャがみているまえでころされました。
ムギシャはかなしくて、こわくて、さみしくて、たまりませんでした。
だんだんムギシャはわらわなくなりました。
だんだんムギシャはものをいわなくなりました。
そしてとうとうムギシャはごはんをたべなくなりました。
ムギシャはただ「わたしもうえてしんでしまいたい」とおもいました。
ムギシャはどんどんやせほそり、まるで3さいの子どものようになりました。
しんぱいしたおとなたちはムギシャをユニセフのセンターへつれていきました。
センターではおかあさんにすこしにているおばさんが、「よくきたわね」とムギシャをだきしめました。
おばさんはまいにちムギシャといっしょです。ムギシャをひざにのせて、じゃがいもの皮をむいたりキャベツを切ったりしながらいろいろなはなしをしてくれます。
だんだんムギシャはすこしわらうようになりました。まいにち起きるとおばさんのところへかけてゆきます。それにムギシャはすこしずつごはんがたべられるようになりました。いまではムギシャは絵をかいたり、おしゃべりもできます。ムギシャはさいきんすこしあんしんした気分です。だっておばさんがムギシャのことをすきだといってくれるのですもの。ムギシャはもうひとりぼっちじゃないのです。
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