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日本ユニセフ協会

プレスリリース

アフリカ・中央サヘル地域
子どもへの暴力7割増 武装グループによる殺害、拉致、徴兵など

2024年5月29日ダカール(セネガル)

ユニセフ(国連児童基金)西部・中部アフリカ地域事務所代表のジル・ファニヌーは、中央サヘル地域の国々で子どもに対する暴力が増加していることを受けて、以下の声明を出しました。

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子どもへの暴力7割増

モプティのセンターでは、紛争の影響を受けた子どもへの心理社会的支援や、武装グループと関わりがあった子どもの社会復帰を目指す支援などのサービスを提供している。(マリ、2024年4月12日撮影)

© UNICEF/UNI554772/Keïta
モプティのセンターでは、紛争の影響を受けた子どもへの心理社会的支援や、武装グループと関わりがあった子どもの社会復帰を目指す支援などのサービスを提供している。(マリ、2024年4月12日撮影)

中央サヘル地域のブルキナファソ、マリ、ニジェールにおいて、子どもの殺害を含む暴力事件が増加しており、この事態を止めなければ、「子どもの権利と福祉に関するアフリカ憲章」および国連の子どもの権利条約で保障されている生存に対する権利を子どもたちが享受することはできません。

2023年の第4四半期(10月~12月)に中央サヘル地域で起きた子どもに対する重大な権利侵害は、第3四半期(7月~9月)と比べて70%以上増加しました。侵害行為の大半を占める子どもの徴用・徴兵および殺人・暴行については130%以上も増加しました。

民間人はあらゆる形態の暴力から守られる必要があります。戦闘に巻き込まれたコミュニティには保護が必要です。あまりにも多くの子どもが、武装グループによる殺害、拉致、徴兵など、重大な権利侵害に遭っています。

2024年の第1四半期において、中央サヘルでは1,400人近くが暴力事件により死亡したと報告されています。暴力による死者数はここ数年一貫して増え続けており、昨年の同四半期と比べて66%も多くなっています(ACLED=The Armed Conflict Location & Event Data Projectのデータ)。

ユニセフは、中央サヘル地域で続く危機に関わるすべての当事者に対し、国際法上の義務に則り、子どもに対するあらゆる形態の暴力、殺害、虐待に終止符を打つよう訴えます。

困難な状況にある子どもたちが、生まれ持った権利を守られ、平和に健やかに成長できることを目指して活動するユニセフ。

その活動は皆さまのご支援によって支えられています。

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※最も支援が必要な子どもたちを支え、ユニセフの様々な活動に役立てられています。

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